旅日記を書いていきますが、この内容は以前に4泊5日で北海道に旅行した時の行程です。
実は、今年、これに近い行程で関西国際空港から北海道の新千歳空港を通じて、レンタカーで旅行に行く予定でした。
忘れもしない9月4日、関西を襲った猛烈な台風で関空連絡橋の一部が破損し、交通網が使えなくなりました。
そこで、J-TRIPさんに相談したところ、関空を使わないで伊丹発着で新たな航空便を手配してくださり、岩手県の石巻空港をトランジットして、新千歳に向かう便を用意するとのことでした。それを伺った時は、非常にありがたく感じました。
ところが!です。何と同じく忘れもしない9月6日未明に、震度7の平成30年北海道胆振東部地震が発生し、新千歳空港も一時閉鎖され使えなくなりました。
北海道で異例の震度7!! 停電・断水・交通インフラの停止・液状化現象による道路の陥没
航空会社の賢明な努力のおかげもあって、出発予定日の月8日には通常運航に戻り伊丹~石巻の便も無事にフライトすることが決まりました。
何度も一喜一憂しながらJ-TRIPさんにお礼を伝えつつ、今度は宿泊施設の旅館やホテルに営業を平常通り行っているか、確認を取ってみました。
そうしますと、とある老舗旅館はホームページに何の記載も更新もされておらず、不安になりました。そこでファイスブックで調べたところ、その旅館は「電力供給と物流の面で営業できない」という旨のお詫びのコメントが載っていました。
おそらく、停電でPCのインターネットが完全に使えなくなり、何とかスマホの残り充電でフェイスブックを更新できたのでしょう。
他の旅館やホテルも、停電と物流の停滞が原因で、営業再開しているところと、できていないところが地域によってまちまちでした。
そして何よりも、レンタカーが地震の影響で元の場所に返ってきていないものも多いらしく、電話がつながらないので、「未返却の自動車はどんな風になっているか分からない」という回答が、レンタカー業者から返ってきたのです。
これにはホトホト呆れてしまい、というか止むを得ない気持ちになり、仕方なく2018年の北海道旅行をキャンセルすることにしました。
常に懇切丁寧に対応してくださり、ギリギリまで決断を待ってくださったジェイトリップさんには本当に感謝しております。
という訳で、今回は以前の北海道で感動した見所スポットを紹介したいと思います。
尚、現在は北海道の電力は完全に復旧しています。さらに、北海道の高橋はるみ知事は安全宣言を表明し、道民の皆さんは元の状態に戻るべく懸命に頑張っておられます。
台風や地震などで急減した国内旅行やインバウンド需要を回復させるために!
目次
北海道へ出発! 関西空港→新千歳空港→ニセコ
まず、何の不自由もない、いつもの関西国際空港の搭乗口案内(札幌方面新千歳行き)とJALのかっこいい飛行機です。
そして、新千歳空港についたら、バスターミナルでニセコ行きのバスに乗ります。(この時はレンタカーではなくバスを使いました)
広大で美しい支笏湖をバスの中から眺めながら、2時間くらいでニセコに到着します。
ニセコという言葉はアイヌ語の「ニセイ・コ・アン・ペツ」(峡谷にある川)に由来し、ニセコアンペツの水源である山はアイヌ語で山を意味するヌプリの語を付け「ニセコアンヌプリ」とされています。
ニセコ町のすぐ近くには倶知安町があります。
この二つの地域は、自然を活かした観光業が盛んで、現在は日本国外からの観光客が多く訪れています。
ニセコは冬はスキーが楽しめ、夏はゴルフが楽しめるリゾート地です。のんびりした雰囲気の牧場もあります。
ところが、2000年以降になって、ニセコの冬のパウダースノーの質の素晴らしさに価値を見出したオーストラリア人がリゾート地への投資を開始しました。
ニセコの雪質の良さが世界的に口コミで広がって、観光地として脚光を浴び、現在はオーストラリア人やマレーシア人などアジア系の富裕層が投資を盛んに行っています。
海外企業によるコンドミニアム建設ラッシュにより、倶知安町が2006年から3年連続で住宅地の地価上昇率全国1位になりました。2016年~2017年にも倶知安町が全国1位となっています。
1泊目 甘露の森 生演奏に感涙!
余談はさておき、1泊目は甘露の森というお洒落な旅館に宿泊しました。
綺麗で整ったロビーの様子です。接客員の方が色々と親切に教えてくれます。
こちらは、ピアノとバイオリンの生演奏会です。奏でる本当に音色が素晴らしく、感動して途中で泣いてしまいました。
旅行前に落ち込む出来事があったので余計に癒されたのかもしれません。この方は、真狩という地域にお住まいで、ニセコから眺望できる羊蹄山の美しい風景に圧倒されて本州からの移住を決めたそうです。それで何としても生活していく手段を見出すべく音楽の道に入った、ということだそうです。
もちろん、楽器の演奏が上手なのでしょうけれども、真狩という大自然が育んでくれる感性が芸術性を高めているのではないか、と強く感じました。
そういえば、北海道には、音楽家や芸術家がたくさん住んでいると聞いたことがあります。「なるほど、それも納得できる」という心地良い体験でした。
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甘露の森 夕食
夕食はコースでゆったりいただきました。
2日目 羊蹄山、蝦夷富士と呼ばれる美しいフォルム
次の日、目が覚めた時に見た朝の景色の美しい羊蹄山の景色です。本当に心が洗われました。
2日目は夏の北海道を満喫すべくサイクリングを計画して、ニセコから神仙沼まで向かうことにしました。延々と坂道が4時間続き、さすがに汗だくになって、途中でニセコ湯本温泉の施設近くで休憩を取りました。
とにかくいつまで坂道を登っても、目的地にたどり着かないのです。これには流石に焦りました。携帯の電波はつながりにくいし、今どこにいるのかよく分からない、という気持ちが疲労感をさらに増幅させていきました。
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神仙沼に到着!
神仙沼に行くまではとにかく頑張ろうと奮起して、坂道を登っていきました。そしたら、数年前にバスツアーで見たことのある駐車場とレストハウスを見つけて、「あった!ようやく着いた!」と思いました。
大量の汗をふき取って、そこからは歩くのが楽な道のりのトレッキングです。
最初に神仙沼までのルート地図があり、それを元にどんどんと歩いていきました。
数年前は6月中旬に行ったのですが、霧だらけで前が全く見えない状況でした。
この日は、ほぼ誰もいない状態で、サクサクと胸を躍らせて闊歩していきました。
自然休養林の看板が見えたところで、「あ、もうすぐだな」と思い、ワクワクしながら前に歩を進めていきました。すると間もなく、色鮮やかで美しい神仙沼が見えてきたではありませんか!
しばらくは、座り込んで、ボ~と景色を眺めながら、リラックスしていました。
それだけ、心が満たされた状態になっていたのだと思います。
左写真は、神仙沼入り口付近です。レストハウスで間食を取りました。
神仙沼の反対方向の景色は、遠くに積丹半島が見渡せました。
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湯本温泉 北海道民が訪れる温泉
さて、ゆっくり時間を取って、体力が回復したので、今後は、先程は座って足休めだけの休憩をしたニセコ湯本温泉・蘭越町交流促進センター雪秩父に向かうことにしました。
湯本温泉では源泉が湧き出ている「大湯沼」のまわりを散策できます。
大湯沼を散策後に温泉に入ったのですが、それは何とも筆舌に尽くしがたい程の気持ちの良い泉質でした。本当の天然温泉ってこういうことを言うんだろうな、というのが率直な感想です。
とにかく、温泉の質の高さと周囲の風景が最高です。
苦労して汗だくになって神仙沼に4時間かけてサイクリングで行こうと思わなかったら、この爽快な感覚は得られなかっただろうな、とつくづく感じました。
そして、それからは、自転車で一歩も漕がずに、ただ坂道を下っていきます。丁度夕方だったこともあり、羊蹄山を横目に見ながら、涼しい風を一身に浴びて最高の瞬間を味わうことができました。
人生、苦労が多ければ多いほど、それを乗り越えた時に喜びや幸せが大きくなるものですね。宇宙って、そういう風にできているんだと思います。
甘露水
旅館に帰る途中で、ニセコの湧き水の甘露水を見つけました。甘露とは美味しい水、という意味ですが、昭和天皇がこの水を「甘露である」と評したことに由来しています。
そして、一日の旅路を無事に終えて、甘露の森の旅館に戻ってきました。
2泊目 夕食
動き回った後のビールもお肉も最高に美味しかったです。
2泊目はここで終了です。
3日目に続きます