電磁波というのは本当に種類が多くて、広範囲に様々な形で影響を及ぼしています。加えて、その原理は科学技術によって役立てられています。
ところで、前回の記事で「周波数の高さ=原子から電子を弾き飛ばすエネルギーの高さ」とお伝えしました。
目次
電磁波が持つ凄いパワー 太陽光フレアの発生と磁気嵐による通信機器の障害
これをさらに簡便に「周波数の高さ=エネルギーの高さ=周囲に影響を与える力強さ」と定義付けることが出来ます。
剛腕の経営者の傍に行くと、何となく普通の人と違う「圧の高さ」を感じる場合も多いと思います。
そうした「周波数の高さ=周囲に影響を与える力強さ」は、地球全体、宇宙のレベルでも大きな作用を及ぼしています。
たとえば、占星術で用いられる太陽の表面では、太陽フレアと呼ばれる高温の爆発現象が定期的に起こっています。そこから発生するガスから、電波、X線といった電磁波が飛び出してきます。
周波数が高い電磁波は、電子を弾き飛ばすエネルギーの高さを持っているので、電子、陽子などの素粒子も太陽フレアによって共に放出されます。
そして大規模な太陽フレアが発生した場合には、太陽嵐と呼ばれる現象が起こります。
強い太陽嵐は電磁波・粒子線・粒子を含む強力な磁気嵐を発生させて、人工衛星やGPS、地上の電子機器に深刻な影響を与え、使用不能になる場合もあるのです。
その結果、通信障害によって、高速道路、電車、飛行機などの交通インフラ、そしてパソコンや携帯電話が通信障害で使えなくなる可能性が生じます。無線、送電線の電子系統に被害を及ぼすこともあります。
実際に、1989年3月13日にはカナダのケベック州で太陽フレアによる大規模停電が発生し、50万人程が被害を受けました。
太陽は11年周期で活動しており、活動期には爆発現象が増加します。
今年、2017年9月8日午後3時に地球に降り注いだ太陽フレアは、まさに11年ぶりの巨大な爆発であったため、各メディアで取り上げられ、注意喚起が促されました。
太陽フレアで体調不良を訴える人が続出 世界各地で地震発生という報告も
それに伴い、体調不良や頭痛を訴える人がいたり、世界各地で地震が頻発するという事態になりました。北朝鮮のミサイル発射で日本が最も大きな不安を抱いていたのもこの頃です。
磁気嵐は大量の電磁波を放出しているので、当然、身体や自然現象に影響を与えても何らおかしくはないのです。ただし、通常、地球そのものが強い磁場シールドを持っているので、この磁場がバリアとなって、太陽風からの影響をなるべく受けないように保護されています。
とはいっても、太陽風による影響が、地球の磁気バリアで完全に跳ね返される訳ではありません。地球の磁気バリアの中に太陽風に運ばれてきたプラズマ粒子が、磁気シールドの弱くなった場所に入ってくるとオーロラ現象が発生します。
太陽風からは、光速レベルの電磁波が最初に来て、次に放射線がやってきます。その次にCME(コロナガス噴出)というものが2~3日後に遅れて到着します。このCMEが地球に到達すると、カナダのイエローナイフのような場所で美しいオーロラが観測されるのです。
このように私たちの目に見えないレベルにおいて、電気的な変化によって形成される「波」あるいは「波動」が、ありとあらゆる状況で複雑に絡み合っています。
日常生活の中で電磁波や磁気の影響は切っても切り離せない深い関係にある
その中でも、電磁波、放射線、磁気などの影響は非常に強く、日常生活のほとんどの場面で知らないうちに根付いており、深く浸透しているのです。
それは、自然現象に限らず、人生の諸分野にも当てはまります。
例えば、身体的な健康、精神的な好不調、持って生まれた能力の円滑な表現、その逆にスランプが続くこと、対人関係の良好さと険悪さ、仕事や金銭における幸運と不運などです。
私たち人間そのものの身体が、生体電流と呼ばれる磁気の場(磁場)あるいは量子波を出しています。そしてそれは、いつの間にかパターン化されてしまうことが多いです。
そのため、日常生活での悩み事が一定の傾向性を帯びていたり、人生の転換期で大きな変化が偶発的に訪れたり、運気の好不調の波が周期的に発生していることに気付いている方もいらっしゃることでしょう。
こちらは電磁波が扱える情報量の多さと特定の方向性の有無を示した図ですが、電子機器などに限らず、対人関係や気圧の変化、月の満ち欠けを含めて、ありとあらゆる人・モノ・現象の在り方が電磁波の種類(周波数の高低)によって異なってくるのです。
それをすべて自分のせいにする必要はありません。
自分が何もかも取り仕切って「行うこと、行ったこと」で、ポジティブな結果が生まれたり、ネガティブな結果が生まれたのだとすれば、かなり大勢の方が、自分を罰したり、責め裁いたり、後悔を引きずることになってしまうからです。
これらは、広い意味で電磁波による影響が関与していると理解してもらって構いません。
スティーブ・ジョブスが傾倒したパラマハンサ・ヨガナンダの師匠の言葉
Apple社の創始者、スティーブ・ジョブス、The Beatlesのジョージ・ハリソン、ロック歌手のエルヴィス・プレスリーといった著名な人々は、「パラマハンサ・ヨガナンダ」というインドの聖者を敬愛していました。
ヨガガナンダは世界中で有名ですが、実は素晴らしい師匠が存在していました。その聖者の名前を、「スワミ・スリ・ユクテスワ・ギリ」と言います。
彼は次のように述べています。
「物理学における法則は、それが発見される以前にも同様に働いていたのだ。もし法則というものが、人間が信じなければ働かないとしたら、宇宙の秩序は混乱してしまうだろう。」と。
また以下のように続けています。
「あらゆる被造物はそれぞれに関連し合い、影響を与え合っている。宇宙のリズムのバランスが取れているのは、その相互作用のためだ。人間は、地球上に生きている間は、2種類の力と戦わなければならない。一つは、人間を内的に構成している地水火風空の要素が引き起こす混乱で、もう一つは、自然現象から来る外的崩壊力だ。人間は、この無常の肉体に宿って生きている間は、刻々と変化する天界と地界のさまざまな影響力を受けなければならない。」
つまり、生まれながらに持っている内的な構成要素(地水火風のエレメント)が人生を創造する源となっていることを説明しています。また、天体や周囲環境からの刺激も、人生に大きな影響をもたらすと述べています。
「占星術は、惑星の刺激に対する人間の反応を研究する科学だ。惑星には意識的な善意や悪意があるわけではない。惑星はただ、陽性または陰性の放射線を放っているにすぎない。これらの放射線は、それ自体としては人間を助けたり害したりするものではないが、各人が過去においてまいた行為の種子(因)に、因果の法則による発芽の機会(縁)を与えるのだ。」
「子供は、この天からの放射線(広い意味での電磁波)と、本人の個人的カルマとが数学的に合致したその日、その時刻に生まれる。彼の天宮図は、彼のもはや塗り変えることのできない過去と、それから生ずるであろう未来を予想して見せる、いわば運命の挑戦的肖像画だ。しかし、この誕生時の天宮図を真に正しく解釈できるのは、直観的英知の開けたごくわずかな人に限られている。」
「誕生の瞬間に大空いっぱいに描かれるこの託宣は、決してその人の運命(過去の所業が原因となってもたらす結果)を強調するためではなく、むしろ、その束縛から抜け出そうとする人問の意志を喚起するためのものなのだ。自分でした事は、自分で元どおりに直すことができる。現在自分の身の周りに起こっている色々な出来事は、すべて自分自身が過去においてまいた原因から生じたものだ。」
森北出版『あるヨギの自叙伝』 第16章より抜粋・一部編集
つまり、自らの霊性、スピリチュアリティを高めていくことが、悪運を与える惑星や周囲環境の否定的な影響を退けるのを可能にすると言及しています。
「磁場・オーラ・雰囲気」が人生を好転させる重要な鍵を握っている。③占星術における運気の正体では、磁場の科学的な研究の成果や、人生で幸せを手に入れるための方法についてお伝えしています。
周波数の性質はお金・仕事・対人関係・健康など人生全般にもに当てはまる
電磁波の基本的な性質をもう一度まとめておきます。これは、電気の世界だけでなく、人生一般、すなわちお金、仕事、対人関係、健康にも当てはまる大切なことです。
「周波数の高さ=原子から電子を弾き飛ばすエネルギーの高さ」
「周波数の高さ=エネルギーの高さ=周囲に影響を与える力強さ」
というのが基本的な大原則です。
そして、人生は単独の人間の内部(体調・思考・感情・欲求など)の周波数の高低だけで決まるのではなく、周囲の人々や外的環境からの周波数の影響を受けて形作られていきます。
自然界との関係では、心を躍動させるような心地良い空間、神々しい景観、美しい風景もそうです。
対人関係との関係では、気の合う仲間との楽しいお付き合い、職場の気まずく重いムードなども当てはまります。
これが、スワミ・スリ・ユクテスワ・ギリ氏の述べる天界と地界の様々な影響力の物質的な現れです。
そして、これらは全て以下のように周波数の波として表現することが可能です。
図のように、一見すると複雑な波形であっても、実は「振幅と周波数の異なる単純な波」の重ね合せと考えることが出来ます。
特定の周波数が存在している時、それはどのような周波数の組み合わせから構成されているのかを解き明かすことをフーリエ変換と言います。占星術も個々の惑星の影響を見ていきますので、このフーリエ変換と似た作業を行っています。
自然界や人間界には様々な波動がありますが、周波数の形は同じ形が繰り返し現れることが多いです。
2度あることは3度ある、といった格言もそうですね。
それらは、パターンとか周期(サイクル)と呼ばれ、歴史や経済の中で繰り返されるよく似た出来事として捉えることも出来ます。
地球の東西で勢力が入れ替わる文明の800年周期説もそうですが、経済学でも約50年周期で訪れる「技術革新の景気サイクル」として知られるコンドラチェフの波が有名です。
「磁場・オーラ・雰囲気」を形作る占星術が人生で影響を与える仕組み
これを惑星の配置という形で、それぞれの人間の持つ「磁場・オーラ・雰囲気」を象意したものが、アストロロジー、すなわち占星術です。
そして、運が良いとか、悪いとかいう風に感じる現象が起こるのも、陽性または陰性の電磁波(放射線、磁場、あらゆる波動、波を伴う振動、周波数)が、個人のホロスコープチャートに、ホジティブな惑星の配置を形成しているか、ネガティブな惑星の配置を形成している時です。
つまり、その都度生起していく電磁波の波の小ささ大きさ、穏やかさ激しさ、速さ遅さ、が、個人のホロスコープ上の惑星に何らかの刺激を与えた場合に、その波の形に沿った現象が現れています。
ただし、そこには、「良い悪い」「正しい、間違っている」という神の判断は一切ありません。
「過去(世)の行為=原因」に、「現在もしくは未来の出来事=結果」という形で「縁」を形成しているに過ぎないのです。
全ては過去の行為からのフィードバックとして現在の現象が現れ、その現在の現象が未来に起こる種子として蓄積されていきます。
神は一切の判断をしないということを知っておくことはとても重要です。宇宙には、ニュートン物理学と同じように原因と結果という因果関係が必ず作用しており、そのエネルギーの会計システムは寸分の狂いもないからです。
だからこそ、キリスト教の新約聖書でも、「与えよ!さらば与えられん!」と説いているのです。
与えれば、与えるほどに、受け取れるものが増えていきます。
逆に、奪えば奪うほどに、失うものが増えていきます。
この「出したものが返ってくる」という法則(システム)は完璧に働いているのですが、時間の経過を通じて、「然るべきタイミングで然るべき出来事が起こる」ようにプログラミングされているので、自我(エゴ)という狭い観点から見ると、数時間~数十年という短期的な時間の範囲内では、はっきりと因果関係が理解できない場合も多いです。
そのため、強欲な人々(政治家や経営者含む)は、奪った方が得をしたように錯覚を起こしがちです。
また、神には善悪の判断がないというのは、真の意味で人間が最終的には必ず救済されることをも意味しています。
何故なら、神が「人間を罰する、裁く」というシステムが宇宙には働いていません。
それどころが、多くの人格神(クリシュナ・ラクシュミなど)やHoly Sprits(高い霊的存在)は、カルマの穢れを超えて、人類を救済しようと日々努めているのです。
運気を良くする最善の方法は?人生を自由に生きるにはどうすれば良いか?
ではどうして、一般的な悪いこと(と思える事態)が起こり得るのでしょう?悪いことが起こっている、と感じてしまうのでしょう?
それは、人間の側に「罪の意識」「罪悪感」が存在しているためです。
具体的に言えば、何か後ろめたいことを行った時に、「罪=悪いことだ」という感覚を深い意識レベルで持ってしまうからです。
これをキリスト教では原罪(人類が最初に犯した罪。アダムとイブが禁断の木の実を口にし、神の命令に背いた罪。アダムの子孫である人類はこの罪を負うとされる)と表現しています。
つまり、人間は、「罪悪感」を背負ってこの世に生まれてきており、その「罪悪感」を解消することが、生きている目的の一つだという解釈も可能となります。
それは「罪穢れのない、純粋無垢で透明な意識」と言い換えることも出来ます。
明るくて、素直で、気持ちが晴れ晴れとして、クヨクヨしていない精神状態です。
この意識状態を一般的には、悟りとか至高意識などという風に呼ぶ場合もあります。
現代人で言えば、投手が1年間は出来ない怪我をしても、決してめげずに前人未到の挑戦を続けるMLBの大谷翔平選手の心の持ち方に、共感を覚える方も多いことでしょう。
でも、もっとシンプルにいえば、罪の意識を持っていない元の状態に戻るだけです。
また、「罪の意識」を持っていなければ、いわゆる「悪いこと」をしようとは思いません。
何故なら、世界は自らの内面の投影(心の写し鏡)であり、「自分が悪だ」という感覚がなければ、その痛みに基づいて行動することもないからです。
つまり、赦し(ゆるし)を、「自分自身や身の回りに人にどれだけ出来るか」も、この罪悪感の解消に大きな役割を果たしてくれます。
その意識レベルに到達すれば、あらゆることが実現可能となります。
「スワミ・スリ・ユクテスワ・ギリ」氏は、
「どんな障害でも克服できないものはない。なぜなら、その障害はそもそも自分自身の行為が作り出したものであり、しかも人間は、星の力などには影響されない霊的資産を持っているからだ。」
「賢者は、その信仰の拠りどころを被造物から創造主に転換することによって、自己の星すなわち過去の因縁に打ち勝つのだ。人間は、自己の霊性に目覚めれば目覚めるほど、物質的に支配される度合いが少なくなる。」
と述べました。
これは、罪の意識こそが、将来にネガティブな結果を作り出す原因となる行動を起こしてしまうことを意味しています。
惑星による否定的な影響とは、自らの罪悪感によって形成された、リアクション(反応)のパターンだと言い換えることも出来るでしょう。
つまり、意識が完全に目覚めていない時に、その惑星によって描かれるパターン化された循環の輪(輪廻)の中に入ってしまうのです。
このループから抜け出すには、自らの真性に目覚めること、罪悪感に基づいた行動を取らないことが必要だと言えます。
罪悪感を持っていると、自分に罪があるということを暗に認めているため、自分を罰するような出来事をこしらえてしまうのです。そうした意識に基づいて、考えたり、行動したりしてしまうのです。
「あの人が悪い」という想いとその感情の度合いは、「自分が悪い」とどれだけ感じているかの指標となります。
「自己の霊性に目覚めれば目覚めるほど、物質的に支配される度合いが少なくなる」というのは本当です。
それは「罪悪感から開放された意識の状態を維持すること」と同義だからです。
電磁波(磁場、オーラ、雰囲気、運気の波)から自由になるためには、まず、自らを許し、自分のことを愛してあげましょう。
自分の存在をありのままに認め、愛して受け入れた度合いだけ、人生の自由度が増していきます。実際に、狭い枠組みから思考や行動が開放されていきます。これこそが、因果によって定められた運命を超えていく実践法となるのです。