辛い時、苦しい時、先行きが見通せない時、自分を責めるのではなく、大切な人を思いやるように自分自身のことを思いやりましょう。
呼吸法をしたり、コーヒーを飲んだりして、まずはリラックスすることから始めてください。
すると、身体の力が抜けた状態が自分自身を助けてくれます。
天職や生きる目的・人生の目標を見つけるために
天職や生きる目的・人生の目標を見つけるためには、自らの深い喜びを感じることと、世界で起こっている深い悩みが交わる点を探すことが大切です。
世の中の人々には、実務家と空想家という二種類のタイプがあります。
一つ目は、何でも自分でやらないと気がすまない実務家、起業家タイプの人です。
二つ目は、他者の支援を受けることで、人生と成功の面で大きな幸運のチャンスが訪れるタイプの人です。
実務家は、物事を実際かつ現実的に成し遂げることが大好きです。
その一方、空想家は大きなアイディアを持っていますが、それを実行に移すための実務的な作業か不得手です。
一人の人間が同時に空想家であり、実務家でもあることは非常に稀です。
そのため、多くの人は他者の支援や好意、サポートを必要とします。
空想家と実務家が手を取り合ってタッグを組むことで、とても効率が良くなります。
独力で全てを取り仕切ろうとした場合に比べて、遥かに上回る成功と達成感がもたらされるのです。
仕事に対する姿勢と成功や自己実現を達成できる心の在り方
意欲や情熱、活力を削いでしまうのは、仕事とは苦痛が付いて回るという考え方です。
心が踊り、やる気に満ちる考え方は、本当の成功や自己実現は喜びの中で形成されるという発想です。
飛行機を発明する過程で、ライト兄弟は次のように語りました。
「朝、起きるのが待ちきれなかった」
これこそ、自分にとって最適な仕事についている人の言葉です。
自分の中にある個性的な才能に心を開いてさえいれば、ライト兄弟のように最高の生き方に恵まれることでしょう。
基本原則は非常にシンプルで明快です。
好きなことを行って、自分が不得手なことは他の人に任せるのです。
自分が得意なこと、出来ることをやれば、自分に出来ないことは人生が何とかしてくれる、という確信を持ってください。
自らの才能と喜びに心を開いていると、人生は他の全ての面において協力的に自分のことを助けてくれます。
そのためにも、失敗や挫折に遭遇しても、奮起して何度でも立ち上がり、自分の想いを人に伝えてください。
はち切れる程のエネルギーと情熱、活き活きとした生命力、気分の盛り上がりこそが、困難な状況を打開するパワーとなります。
どんな仕事に就いていても、プロであるということは、自らを奮起させる必要があります。
提供された環境に振り回されて、仕事ぶりが変わってしまうようではいけません。
もし、仕事に打ち込む姿勢が、外的な条件に左右されるならば、手に入る成功も条件付きとなります。
自ら描いた理想、信念、情熱、想いを元にして仕事に取り組むのであれば、必ず成功します。
目的意識と意志のエネルギーが強ければ、その都度変わる状況に自分が反応するのではなく、自分自身がインフルエンサーとして状況を創造することになります。
どのように行動するか、幸せかどうかが、外的な要因で決まってしまうようでは、荒れ狂う海の上で不安定に浮かんでいるバケツのように、浮き沈みが激しくなります。
それでは、日々の生活も職業の在り方も、感情のジェットコースターに乗っているようなものです。
人生をコントロールするパワーを他の人々や周囲の状況に与えてしまうと、それは変わりやすく当てにならないものなので、人生は混乱してしまいます。
そうではなくて、自分の内なる想い(直感、インスピレーション)に従って何を体験するかを決定すれば、素晴らしい結果を生み出す力が引き出されます。
加えて、結果に至る過程そのもの楽しむことが出来ます。
つまり、自分の仕事、運命、人生を自由にコントロールできるということです。
自分が望む体験をしようと心に決めると、大きなエネルギーが湧いてきます。
エネルギーとは環境から与えてもらうものではなく、自分の生命力を意志の力で増幅させることなのです。
たとえ、どんな状況に置かれていたとしても、すぐに自分の方針を決定してください。
周囲の環境条件よりも、自分自身の選択を重視する習慣が身に付けば、自分の意図を反映して環境条件そのものが変わっていきます。
顧客や大衆、世間から良い変化をもらおうとして、悩んだり、苦労したりする必要は全くありません。
周囲の人々や物事を支配することで成功しようとする人は、自分自身が変わることこそが、変化の要因だと気付いていないだけです。
より高いレベルで自覚を深めて自己を確立すれば、他者や外的な物事を変えようと躍起になるよりもずっと少ない労力で、周囲の状況が自分の高い意識、洗練された思考と一致していきます。
世間の人々や周囲の流れに振り回されない高い意識を持つ人は、時間、季節、個人的な限界などによって、活動や理念が制限されることはありません。
最も偉大な人は、限界について考えないので、「失敗するのではないか」という不安が寄り付かないのです。
成功している人、人生が上手くいっている人の心の使い方
成功している人、人生が上手くいっている人の精神状態とはどんなものか、それを端的に表現してくれている言葉があります。
‘Cool Head, Warm Heart.’ By アルフレッド・マーシャル
アルフレッド・マーシャルは、人間の内面的な幸福・豊かな生活を得るためどうすれば良いかを哲学的に考察し、人々を貧困から救済したいという使命感から、経済学の研究へ転向しました。
マーシャルは、理論が現実から乖離すれば「単なる暇つぶし」に過ぎないとして、現実の課題と理論上の問題を混同しないように警告しています。
アルフレッドマーシャルは、ジョン・メイナード・ケインズなどの「科学的根拠に基づく経済学者」という専門職を創設した功績で知られています。
では、どのような心の在り方で人生を歩んでいけば良いのでしょうか?
日常生活を過ごす上で、世の中や人間、起きている現実は、極めて冷静にあるがままに見ていきます。
さらに言えば達観して、やや距離を置いた醒めた見方が役に立つ場合もあるでしょう。
クールで深刻に考えず、過大な期待をしたり、過大な評価をしたり、勘違いをしたりしないよう心がけます。
もし、厳しい大変な状況に直面したとしても、それを当たり前に起こるべくして起こっているものとして受け入れ、悲嘆したリネガティブ思考に陥りません。
「何故こんなことが~、とか、どうして私がこんな目に~」などと愚痴を吐かないよう努めます。
その一方で、心は常に前向きに、上向きに、熱く保てるようコンディションを維持します。
そして、既にあるもの、与えられていることに感謝し、自分の幸運さ、幸せ加減を噛みしめ、味わうのです。
次に、自分の内面に少しずつ余裕ができてきたら、知識や論理性、合理性だけで判断したり、行動することなく、常に誰かのためを意識し、誰かのために仕事を行います。
大きな成功を収めている人々の仕事に対する価値観は、普通一般の人々の感覚とは違う傾向があります。
多くの人にとっては、仕事は生活に必要なお金を稼ぐ手段であり、自分の能力を発揮するツールであり、自己実現を果たす場所であり、社会的に所属する環境となっています。
もちろん、こうした要素は最初の大前提です。
でも、フィードバックを取った結果、大きな成功を収めている人々にとって、もっと重視しているのは、「誰かのために役に立っているかどうか」でした。
多くの一般の人々は自分目線で物事を考えてしまいますが、成功を収めている人々の多くは相手視点、他者目線で考えている、ということになります。
つまり、「この仕事はどんな人の役に立てるのか。その人達は、どんなことを考えているのか。どんなことを問題やテーマとしているのか。どんなことに悩み、困っているのか。」
それに対して、成功を収める人々は、
「自分は一体何ができるのか。何をすれば、最も役に立てるのか、最も喜ばれるのか。」
を第一に考え、仕事を受け取った人がどのように感じるかを強く意識しています。
自分のためではなく、「特定の、あるいは不特定多数の誰かのため」に仕事をしようと心がけています。
すると結果的に、良い仕事が出来て評価してもらっているのです。
「誰かの役に立つことを仕事と言う」という経営者もいます。
誰かの役に立てるから、報酬は得られる。自分のためだけの仕事はない、という発想です。
なるべく、その場だけの損得勘定で考えてはいけません。短期の得は長期の損につながる場合が多いからです。
思いがけない人とのご縁や偶然の出来事の背後にある意味を理解しようと努めましょう。
そして、ただ懸命に生きることに専念し、あれこれとよそ道や脇道について考えたり、迷ったりしないよう心がけましょう。
そうしているうちに、与えられた使命を自覚し始め、運命に身を委ねて、自分ならではの真っ当で健全な生き方が理解できるようになってきます。
ここで、自己信頼の念や本当の意味での自尊心が芽生えてくるのです。
大事なことは、Cool Head. だけでもないですし、Warm Heart..だけでもありません。
その両方が、同時並行して、いつもきちんと自分の中で機能していることが大切です。
とても単純明快ですが、簡単に取り組めそうであって、しかし、実際にやり遂げるのは極めて難しいです。
だからこそ、いつも忘れないで、実践する心構えが重要なのです。
でも、ぜひ挑戦してみてください。生きるのが今までよりもずっと遥かに楽になってくるはずです。