大阪万博・カジノIR

夢洲で2025年に開催される大阪・関西万博の展望と課題について考える




夢洲(ゆめしま)は、2025年の大阪・関西万博の開催地として選ばれた場所です。

大阪・関西万博の開催期間

2025年4月13日~10月13日までの184日間

で、約6カ月間(半年)に渡って行われます。

万博会場は午後10時に閉まる。同方式で訪れた客の帰りが閉場間際に集中する可能性を考慮し

大阪・関西万博の舞台となる予定の夢洲ってどんな場所?

大阪・関西万博の開催場所は、大阪市此花区にある人工島で、将来的には全体で390ヘクタールになる予定です。

大阪・関西万博だけの会場用地として155ヘクタールが確保されています。

大阪府の中で、万博会場の夢洲はどこに位置しているのか?

万博会場の夢洲は、大阪湾に浮かぶ人工島3島(咲洲、舞洲、夢洲)の最も西側に位置し、咲洲と夢咲トンネル、舞洲と夢舞大橋でつながっています。

電車やバスなどの公共交通機関を利用したアクセス方法

2025年の大阪・関西万博へのアクセス方法をいくつかご紹介します。

大阪以外の方々にも分かるように説明したいと思います。

大阪・関西万博の会場に電車で行くには、地下鉄を使用する必要があります。

以前は地下鉄のことを「市営地下鉄」という名前で呼んでいました。

ところが、2019年から「大阪メトロ」に変更しています。

でも実際は今でも「地下鉄」と呼ぶ大阪人が多いようです。

大阪市内の隅から隅までメトロ線は張り巡らされており、その一部は大阪郊外の門真市や守口市、東大阪市、吹田市まで走っています。

電車を使って大阪万博会場に行く方法  新駅「夢洲駅」開業予定!

現在のところ、大阪メトロ中央線をコスモスクエア駅から夢洲へ延伸することが確実に決まっています。

大阪万博の会場に行く方法として大阪メトロ(御堂筋線)の「梅田駅」から「本町駅」で大阪メトロ中央線に乗り換えます。

大阪メトロ中央線(北港テクノポート線)が延伸されると、夢洲駅が最寄り駅となります。(2025年1月末開業予定)

所要時間は約30分です。

京阪中之島線の延伸も検討されており、今後の発展が期待されています。

京阪中之島線は、大阪メトロ中央線の九条駅(大阪市西区)まで延伸するシナリオを描いています。

もし九条駅で大阪メトロと接続すれば、万博後に開業するIRの来場者を京都までスムーズに運べることになるからです。

大阪府と大阪市が示したIR(統合型リゾート)の開業時期は「2030年秋頃」となっています。

JR西日本は、JRゆめ咲線で桜島線の桜島駅(大阪市此花区)から海底トンネルを掘って夢洲まで延伸する構想を掲げていますが、まだ実現に向けた具体的な動きは見えていません。

その理由に

コロナ禍で鉄道業界全体の業績が悪化し、単独での投資余力が乏しい

行政と一体の取り組みが必要だが、公共の予算がどれくらい入るか不透明

IRが開業しても輸送需要がどれほど見込めるかが不透明

夢洲の街づくりの姿が明確ではない

ことを挙げています。

 

バスを使って大阪万博会場に行く方法

2025年の大阪・関西万博が開催されている期間中は、舞洲会場外駐車場と夢洲内万博会場を結ぶ万博P&R駐車場シャトルバスが運行します。

(出典:EXPO2025公式サイト)

万博会場近隣の駐車場にマイカー(自家用車)を止めてシャトルバスで会場に向かう「パーク・アンド・ライド」方式を発表しました。

来場者が混雑して動けなくなる事態を避けるため、マイカー(自家用車)を止める専用駐車場からバスは往路・復路の両方が事前予約制となります。

万博会場となる大阪湾の人工島・夢洲は、直通手段が鉄道と道路それぞれ1路線に限られ、混雑が予想されています。

2025年の万博開催中は、大阪市内の主要駅からシャトルバスが運行される予定ですが、JR桜島駅(ゆめ咲線)以外は予約制となっています。

1.JRゆめ咲線

JR桜島駅からシャトルバスで会場へアクセスできます。(バス運賃は350円)

2.新大阪シャトルバス

新大阪駅からシャトルバスで直接アクセスできます。(所要時間は約20分)

3.大阪駅前シャトルバス

大阪駅前シャトルバス(マルビル跡地)や大阪駅前シャトルバス(うめきた)も運行されます。

バスについては、EXPO2025グリーンビジョンにおける脱炭素化及び持続可能性の観点から全車EVバスによる運行を行います。

(出典:EXPO2025公式サイト)

舞洲万博P&R駐車場にはEVバス用の充電器が設置されます。

(出典:EXPO2025公式サイト)

運行管理システム(FMS:Fleet Management System)と一体となったエネルギーマネジメントシステム(EMS:Energy Management System)を活用した運行と充電を両立する世界でも類を見ない大規模な技術実証を実施することで、次世代のモビリティとその進化を示していく予定です。

開業前の2024年3月時点で夢洲に見学に行くにはどうすれば良いか?

2024年3月時点では、路線バスで大阪万博の会場となる夢洲に行くことが可能です。

夢洲へ路線バスで行く方法

1.大阪メトロ中央線「コスモスクエア駅前」から4系統バス(夢洲直行:平日土曜の朝のみ)
2.大阪メトロ中央線「コスモスクエア駅前」から3系統バス(一旦舞洲を経由した後、夢洲に停車)
3.JR桜島駅前から2系統バスに乗車、「環境施設組合前」で3系統バスに乗り継ぎ

運賃:大人210円/子供110円

夢洲から大阪市内へ戻る際には、

大阪メトロ中央線コスモスクエア駅行き(終日運行)
JR桜島駅直通便(平日夕方の2便のみ)

が利用できます。

自家用車(マイカー)を使って会場に行く方法

自家用車(マイカー)で行く場合、夢舞大橋または夢咲トンネルを経由します。

ただし、125cc以下のバイクは通行不可なので注意が必要です。

バスや自家用車での訪問が難しい場合は、レンタカーの利用を検討することをお勧めします。

夢洲には、セブンイレブン大阪夢洲店があります。

夢洲内で働く人やベイエリアで物流に携わっている人のオアシスになっています。

現在、舞洲から夢洲にかかる橋「夢舞大橋」や咲洲から夢洲へ通じる海底トンネル「夢咲トンネル」は歩行者や自転車の通行はできません。

夢洲は、まだ会場が完成しておらず、物流関係の施設が主体になっています。

コンテナヤードが稼働している時は、海上コンテナを運ぶ大型トレーラーが行き交っています。

一部道路に歩道はありますが、横断歩道は整備されていません。

立入禁止の所も多くあります。

夢洲に見学で行く場合は、安全第一を心がけてください。

事故防止のため、危険な場所には近寄らないようにしましょう。

夢洲と舞洲の違い

夢洲と舞洲の違いは、両者は大阪湾にある人工島で、夢洲は南西に、舞洲は北東に位置しています。

夢洲は万博終了後に統合型リゾート(IR)の建設予定地として知られ、舞洲はレクリエーションやスポーツ施設があることで知られています。

夢洲・舞洲

大阪・関西万博は何を目指している?

大阪・関西万博では、世界80億人がアイデアを交換し、未来社会を「共創」することを目指しています。展示だけでなく、課題やソリューションを共有できるオンラインプラットフォームも立ち上げられる予定です。

人類共通の課題解決に向けて、先端技術など世界の英知を集め、新たなアイデアを創造・発信する場となることが期待されています。

2025年大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」

2025年大阪・関西万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン(Designing Future Society for Our Lives)」です。

このテーマは、人間一人一人が自らの望む生き方を考え、それぞれの可能性を最大限に発揮できるようにすると共に、こうした生き方を支える持続可能な社会を、国際社会が共創していくことを推し進めるものです。

さらに、150の国と25の国際機関をはじめ、企業やNGO・NPO・市民団体などが参加し、SDGsの達成とその先の未来を描き出すことが期待されています3。

また、サブテーマには

「Saving Lives(いのちを救う)」

「Empowering Lives(いのちに力を与える)」

「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」

があります。

これらのテーマを通じて、万博は世界の人々と「いのちの賛歌」を歌い上げ、未来を共創する挑戦の場となることを目指しています。

大阪万博ではどのような内容の展示を行う予定?

2025年大阪万博では、様々なテーマに沿った展示が予定されています。

具体的な展示内容はまだ詳細に公開されていませんが、以下のような展示が期待されています:

未来社会ショーケース

最先端の技術やシステムを体験できる「未来社会の実験場」として、革新的なアイデアやソリューションが展示される予定です。

SDGs+beyond

持続可能な開発目標(SDGs)を超えた取り組みを紹介し、より良い未来への道筋を示す展示が行われることが予想されます。

26週間の展示企画

万博会期中には、毎週異なる大阪の中小企業やスタートアップによる様々なテーマの展示が入れ替わりで行われる予定です。

これらの展示は、2025年4月13日から10月13日までの184日間、大阪の夢洲で開催される万博の一環として、世界中から訪れる来場者に提示されます。

SDGs+beyondとは具体的にどういう意味がありますか?

SDGs+beyondは、持続可能な開発目標(SDGs)を達成し、それを超えてさらに進んだ未来を目指すというコンセプトです。

この言葉は、2025年大阪・関西万博のビジョンの中で使われており、「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマの下で、SDGsの達成への貢献とその先の展望を示しています。

SDGs+beyondは、SDGsの前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)の達成後に設定された目標であり、2030年までの達成を目指しています。

大阪・関西万博では、2025年の開催を通じて「Expo2025 Osaka、Kansai Agenda(仮称)」というアジェンダを発表する構想があり、全世界の人々とオンラインプラットフォームを通じて対話し、議論の結果を発表することを目指しています。

SDGs+beyondの具体的な内容としては、ライフサイエンス分野の最先端の研究・技術(iPS細胞、遠隔医療、遺伝子分析、医療ビッグデータ解析、予防医学など)がどのように生活・まち・社会を変えるのかを体験できる場を実現することが挙げられています。

これにより、健康・長寿市場の拡大や少子高齢化が進む日本の実績が、今後の世界に活かされることが期待されています。

どのような技術が展示される予定?

2025年大阪万博では、以下のような最先端技術が展示される予定です。

カーボンニュートラル

環境に配慮した技術やシステムが紹介され、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが展示されます。

最新デジタル技術

IoT、AI、ビッグデータなどの最新デジタル技術を活用した展示が行われ、これらがどのように社会の課題解決に貢献するかが示されます。

次世代モビリティ

自動運転や、呼べば自走してくるバイクなど、未来の移動手段に関する技術が紹介される予定です。

バイオテクノロジー:

IPS細胞による治療や毛包再生医療など、医療分野での革新的な技術が展示されます。

これらの技術は、万博のコンセプトである「People’s Living Lab(未来社会の実験場)」に基づいて展示され、来場者が未来社会のあり方を体感できるような内容となっています。

大阪・関西万博の公式キャラクターの名前と特徴

独特な姿形で注目を浴びている大阪・関西万博の公式キャラクターの名前はミャクミャクです。

2022年に行われた公募の中から選ばれ、ユニークな姿形が採用されました。

ミャクミャクのデザインは、東京都目黒区のデザイナーで絵本作家の山下浩平さん(51)によって考案されました。

山下浩平さんによれば、この名前にはいくつかの意味を込めています。

人間のDNAや歴史や文化を「脈々」と受け継いでいくという意味が込められています。

赤色と青色が動脈と静脈を連想させるという印象からきています。

また、万博のテーマである「いのち」の「ミャク=脈」ともつながっています。

この不思議な生き物は、細胞と水がひとつになったことで生まれました。

そのため、赤い部分は自在に分裂し増殖する「細胞」を表しており、青い部分は自在に形を変える「清い水」を象徴しています。

ミャクミャクは、万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を象徴する存在として、注目を浴びています。

大阪万博は本当に開催できるのか?次第に浮上してきた大きな課題

夢洲と舞浜の土壌や工事に関する問題について、夢洲では大阪メトロ中央線の延伸工事に関連して、ヒ素やフッ素が検出されたことが報告されています。

土壌汚染で検出された基準値を超えるヒ素とフッ素

これらは土壌汚染対策法の基準値を超えており、多くのエリアの土砂が汚染土として扱われています。

工事の進展により、大量の土砂が出るため、一部を処理場として使用することになったようです。

この件に関する大阪府•大阪市 万博推進局整備調整部整備調整課(令和4年7月28日付)の回答です。

本市回答

1.夢洲では、昭和62年から「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律j等に基づき凌漢土や建設残土を受け入れてきました.平成14年の土壌汚染対策法の制定により、土地の土壌汚染に関する基準が定められ、大阪港湾局による「北港テクノボート線建設事業事後調査計画書」に沿って実施した土壌調査において、自然界に遍在するひ素•ふつ素•鉛について、土壊汚染対策法上の基準超過が確認されたものです.。

2.今回、万博会場予定地の南東部12haに撤入する土砂は上記の夢洲での受入土砂の一部であり、土壌汚染対策法はじめ関係法令に従い、夢洲島内の埋立造成に活用するものです。

3.南東部12haの土砂受入区域については、飛散防止措置等を適正に実施していく予定であり、健康被害の恐れがないことから、万博開催時には、安心してご来場いただけると考えています。

4.今回報道された土砂受入区域については、水上イペントなどに影響がないよう、貴協会との協球の結果、定めたものであり、景般への配慮についても引き続き、貴協会と協議していきたいと考えています。

自見万博大臣は、万博会場の土壌汚染対策について、「万博会場となる区域では、土壌や地下水に基準値を上回るヒ素やフッ素が確認されているが、自然界に偏在するヒ素やフッ素が埋め立て土砂に含まれることが原因と考えられており、土壌汚染対策法に基づいて必要な対策を行うことで対応が可能と判断されている。工事主体である博覧会協会などがアスファルトによる舗装などで地表を覆い、飛散などを防止する対応をとっている」と述べています。

能登半島地震で大阪・関西万博を中止すべきという意見が上がる

能登半島地震と大阪万博に関する議論では、万博の関連工事が震災復興の妨げになるのではないかという懸念が生じています。

一部では万博の延期や中止を求める声も上がっていますが、政府は万博の延期や中止を否定しています。

万博工事に携わるゼネコン関係者も、現在の被災地で必要な工事の種類は万博の工事とは異なるとしています。

大阪・関西万博開催に「待った」をかける深刻な事情

万博の開催可能性については、多くの課題が指摘されています。

1.建設費の高騰

建設業界では、建設費が高騰しています。主な課題として、価格転嫁できず、利益を圧迫(採算性の悪化)や請負額と工事費の乖離、資材確保難が挙げられています。

2.参加国の辞退

万博に参加する予定だった国々が辞退している状況があります。様々な要因によるもので、建設業者との契約が進んでいないことや、資材高騰などが影響しています。

3.政治家や著名人の反対

万博開催に対して、一部の政治家や著名人が反対の立場を取っています。特に立憲民主党は、万博の経済効果よりも被災地の復興を優先すべきだとの立場を取っています。

4.海外パビリオン建設の遅れ

関西万博の海外パビリオンの建設が大幅に遅れています。ゼネコンが契約に二の足を踏んでいることが背景にあります。人手不足や資材高、アクセスの悪さなどが課題となっています。

5.万博跡地の開発リスク

万博が終了した後の跡地の開発には大きなリスクがあります。万博跡地の有効活用や再開発が求められていますが、地域経済や環境への影響が懸念されています。

6.中止を求める署名活動

万博開催に反対する市民や団体が署名活動を行っています。彼らは万博の中止を求めており、その理由は多種多様ですが、費用や環境への影響が主な要因です。

7.高額な入場料設定

万博の入場料が高額であることが問題視されています。一部の人々は、入場料が高すぎて万博に行きづらいと感じています。

といったことが挙げられています。

また、万博を運営する日本国際博覧会協会は、建設工事の発注を代行する案を参加国に示しており、公費の負担増(国民の税金などによる負担)が懸念されています。

万博の会場建設費は、大阪府・大阪市、経済界が3等分して負担することになっていますが、当初想定していた1250億円から、約1.9倍の2350億円に上振れしています。

これらの理由を踏まえると、万博開催に向けた課題が多いことは間違いありません。

最終的な判断は関係者の努力と状況次第だと言えます。

大阪市の吉村知事は万博の中止を求める意見にどう反論しているのか?

大阪府の吉村洋文知事は、2025年大阪・関西万博にかかる費用を能登半島地震の被災地支援に充てるべきだとの意見がネット上で出ていることに対して、「万博があるから(復興の)費用が削減されるものではない」と述べ、予定通り開くべきだとの認識を示しています。

彼は「ミャクミャク」モニュメントの被害についても、「これは暴力行為であり、犯罪行為です。許されるものではありません」と強く口調で語っています。

ただし、この発言は物議を醸すことになり、一部の人々からは異論も出ています。

万博を推進してきた日本維新の会の音喜多駿参院議員も、怒りを隠さない立場を示しています。



-大阪万博・カジノIR