自然災害のリスク

経済ゼミナール

12.政府や官僚の思惑は何なのかしら?




政府や官僚の思惑は何なのかしら?

2019年10月には10%の消費税アップが決まって、増税、増税、増税、と何があっても増税をしたいみたいね。

森友問題や事務次官のセクハラなど色々と信用を落とす出来事があったのに、何も出来ないまま日本は衰退に向かうのかしら?

2018年7月6日、総務省が発表した5月の家計調査では、消費支出の減少幅が1年9か月ぶりの大きさで、しかも4ヶ月連続マイナスになってる。

食料品が5・3%減少、シャツなどの「被服及び履物」は8・0%も減少している。

完全に消費マインドが停滞しているわね。

 

その一方で、2017年度の税収は、消費税、所得税、法人税など併せて58兆円と26年ぶりの高水準でバブル期以来の高水準よ。

アベノミクスでは金融緩和だけは成功したけど、結局、財政出動はほとんど機能していない。

消費税が5%から8%へ引き上げた直後、消費支出がガクンと減ったけど、10%に引き上げたら一体どうなるのかしら?

もちろん、景気は一気に悪化するでしょうね。

そもそも、日銀は日本政府の子会社(日銀の株式は政府が55%保有)だから、金融緩和で国債の買取りをしている限り、絶対に増税の必要はないはず。

日銀がお金を発行することは、「無からお金が生み出されている」のと全く同じ意味なのよ。

歳入(政府が手にするお金の量)=税収 + 国債の発行 + 通貨の発行

という公式が成り立つので、これ以上「まず増税ありき」で政策を考えようとするのは間違いだわ。

それよりも、「デフレ脱却を目指すこと」が何よりも大切。

何故なら、デフレを脱却しないと、消費税の増税が、日本経済に致命的なダメージを与えてしまう危険性があるから。

どういう訳か、政治家や官僚、学者の中には、「デフレを肯定的に評価し、容認する姿勢」を示す人達もいる。

「物価下落がマイナス1%ぐらいは、むしろ働く人や年金生活者にとってはプラスの要素」と考えているからよ。

それは、賃金や年金が同じ条件であれば、デフレの方が購買力が高まる、と考えているみたいね。

でもでも!もし、デフレによって景気が悪化すれば、当然、労働者の賃金は減少し、年金支給の負担は増えてしまう。

「デフレ→安価でないとモノが売れない→景気の低迷」と悪循環になって税収の落ち込みは余計にひどくなる。

ということは、デフレ下で増税なんかした場合には、「百害あって一利なし」という現実に直面することになるでしょうね。

もし物価目標2%を達成できずにデフレが長引くならば、「貧困層が拡大する」という負の作用が今以上に発生するわ。

消費税を上げることを当たり前のように考えている人達は、働く世代の雇用を奪い、その状態で搾取し、見殺しにすることを何とも思っていないのかしら?

でも、政府による積極的な支出、財政出動という手段で、有効な需要を作り、必要なところにお金を回すことは可能なはずよ。

だって、政府支出によって、景気を回復できるのであれば、GDPに占める債務の上限や割合は問題にはならないからよ。

今の日本の財政赤字が1000兆円、でも日銀が2013年から国債を買い始めて既に400兆円持っていて、残りは600兆円しかない。

つまり、1000兆-400兆=600兆の財政赤字よ。

日銀は政府の連結子会社だから、国債を買って通貨を発行した分(400兆円)だけ、国の借金は減ることになるの。

だったら、このまま金融緩和を続けていったら、もっと財政赤字の額は少なくなるわね。

でも、意図的にか、無自覚にか、日本は緊縮財政にしか舵を取ろうとしない方向に向かっているわね。

どうも「プライマリーバランスの黒字化」という大義名分で、節約による財政健全化を図ろうとして、墓穴を掘ろうとしているように見えるわ。

「将来世代にツケを回さない」という理由で「はじめから増税ありき」と考えるのは絶対に大間違い。

だって、今の日本は1964年の東京オリンピックの頃に道路や橋梁を建設したものが多く、ちょうど50年くらい経っているので、修繕メンテナンスや新しく作り変える必要がある時期に入っているからよ。

頻繁に起こっている大地震や南海トラフ地震への備え、大雨や洪水、冠水、浸水被害に対する備えのために、190兆円規模の「国土強靭化、インフラ整備」をすることがどうしても重要なの。

だったら建設国債60年物を発行して、その分のお金を供給するべきだと考えているわ。

この状況で、震災や水害に対する対策を怠っていると、本当に日本はボロボロの風景になってしまう気がするの。

政府が抱えている財政赤字の額が大きいから、というのは絶対に理由にならない。

政府の負債は、あくまで国民や法人の資産であって、過度に脅えたり、心にブレーキを掛ける要因ではないです。

百歩譲って国債の暴落を懸念するのであれば、円安圧力が高まるから、デフレ脱却のチャンスとなり得るわ。

円安になれば、国際競争力が高まって、輸出でどんどん稼げるでしょう。

そしたら、いつの間にか景気が回復している、というシナリオも考えられる。

そもそも、日銀が国債を買い取って金利を低い状態にコントロール出来ているから、長期金利が急に上がることは想定しにくい。

とにかく、政府や財務省が積極的にリスクを取ろうとしない態度が、日本経済を停滞させている最大の問題よ。

後ろ向きの悲観的な思考回路が何とかならないかしら?視点や発想を変える、過去に作ったストーリーを手放す、たったそれだけで良いのに。。。

もう~、政治家の皆さん、「日本を自然災害から守る」ということを最優先の課題にして、頑張ってちょうだい!

 

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