自然災害・環境問題

今までとレベルが違う!! 異常な暑さの熱中症対策をしよう!! ~日本の気候変動~

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日本列島は高気圧に覆われ、7月18日には岐阜県多治見市で40度を超えました。加えて、19日時点で京都市で39・8度を記録するなど、全国の観測地点の2割を超える206地点で最高気温が35度以上の猛暑日となっています。8月3日には、1942年以来、名古屋で40度を記録しました。観測史上最高を更新している地点も多くあり、本当に気をつけなければいけません。

西日本豪雨の被災地でも、熱中症で搬送される人が相次ぎ、岡山、愛媛県など8県で熱中症による死者が10人も出ています。被災地救助に当たり、体力に自信のある自衛隊ですら手当てを受ける状態です。

12都府県で28人が重体となっており、病院への救急搬送は全国で2755人に上っています。

20日以降も各地で猛暑日が予想され、気象庁では、 「命にかかわる危険な暑さ。できる限りの対策を講じてほしい」と警戒を呼びかけています。

豪雨から一転して猛暑へ

かつてない豪雨による水害から、一転して、命に関わるほどの暑さに見舞われ、小学校生徒が校外学習で亡くなったり、中高生の野外部活動に支障をきたすほど酷い状況が訪れています。

また、小中高の現場でも、エアコンの設置率が低い地域に早く導入すべきという意見が多く寄せられています。

このことは、夏の甲子園大会や2020年の東京オリンピックなど、猛暑の期間に開催されるスポーツイベントにも大きな影響を与えるのではないか、時期をずらした方が良いのではないかという議論も巻き起こっています。

それほど、現在の日本の気候変動は激しく、心身に多大な負荷をかけるレベルのものなのです。

何故このような猛暑が発生しているのか?そのメカニズムは次のように説明できます。

勢力の大きい高気圧は、気流が下降する性質があるので、地表近くの空気を強く押すことになり、圧力のかかった空気が熱を帯びていることが、気温を上昇させています。

また、太平洋高気圧が本州の上空付近を広範囲に覆っているだけでなく、チベット高気圧が日本列島の上空1万5千メートルまで張り出しています。このため、2つの高気圧が積み重なり巨大化した2層構造が発生しているのです。

太平洋高気圧とチベット高気圧が重なるように列島を覆い、2層に連なっていることが猛暑の原因であり、この気圧配置は、少なくとも7月下旬まで続く見通しです。2層構造の高気圧が動かなければ、8月もかつてない猛暑が続く可能性もあります。

高気圧の勢力図:日本経済新聞より出典

 

 

 

 

 

消費などの経済活動では、ドリンク、アイス、冷却シート、空調家電などの猛暑商戦が活発になることでしょう。

猛暑になればなるほど、熱中症対策の重要さは増していきます。

熱中症を引き起こす要因として、次の3つがあります。高温多湿な状況に、人間の身体が適応できないことで起こります。

①高気温や高湿度などの環境条件

②体調や持病などの「身体」のコンディション

③激しい運動や長時間の屋外作業などの行動

です。こまめな水分補給や休憩、室内の適切な温度管理などの対策によって、予防を行うことが大切です。子供や高齢者は特に気をつける必要があります。

熱中症の症状となるシグナル

熱中症の一般的な症状には次のようなものがあります。

もしも以下のような症状が出た時は、熱中症の疑いを持って、適切に治療を行ってください。

①めまいや顔のほてり

めまいや立ちくらみ、顔がほてるなどの症状、一時的に意識が遠のく、腹痛などの症状

②筋肉痛や筋肉のけいれん

筋肉がピクピクと痙攣(けいれん)したり、筋肉が硬くなること、「こむら返り」と呼ばれる、手足の筋肉がつる、手足のしびれなどの症状

③身体のだるさや吐き気

身体がぐったりして、思うように力が入らない。吐き気や嘔吐(おうと)、頭痛などの症状

④汗の出方がいつもと違う

タオルやハンカチで何度も汗を拭いても、汗が湧き出てくる、逆に汗を全くかかない

⑤体温が高い、皮膚のトラブル

体温が高く、皮膚を触ると、非常に熱い、皮膚が赤く乾いている

⑥他人の呼びかけに反応しない、真っ直ぐに歩けない、身体がガクガクとひきつけを起こす

誰かが声をかけても反応しなかったり、遅れて返事をしたり、おかしな答え方をする

※この状態の時、かなり重度の熱中症に罹っている危険性があります。早急に医療機関を受診してください。

⑦水分補給が自分でできない

呼びかけに反応しない、自分で水分補給ができる状態ではないといった場合は、大変危険な状態です。こうした症状が出ている時に、無理に水分を口から飲ませることは慎んでください。早急に医療機関を受診してください。

熱中症時の上手な水分と塩分の補給法

熱中症の兆候に気がついたら、症状をそれ以上悪くさせないためにも、上手な水分補給と塩分補給を行いことが重要です。

熱中症の疑いがある時、既に熱中症に罹っている時に、「水だけ、塩分だけ」を補給するのは、かえって症状をひどくする危険性があります。

というのも、水分補給をしても熱中症になったり、水分補給が逆に症状をひどくする場合もあるからです。

大量の汗をかくと、体内の水分だけでなく塩分やミネラルも奪われます。

そこに水分補給だけを行うと、血液中の塩分やミネラル濃度(体内における塩分やミネラルの割合)が低くなり、様々な熱中症の症状が現われるのです。

こうしたことから、熱中症の疑いがあるときは、「単に水分だけを補給するのではなく、塩分も一緒に補給する」ことが大切です。塩分を含む食べ物として、梅干しも良いでしょう。

「水+塩=生理食塩水」は、自分でも容易に作ることが可能です。

生理食塩水は、体液とほぼ等張の塩化ナトリウムの水溶液であり、シンプルに食塩水とも呼ばれます。

日本薬局方や処方箋医薬品では塩化ナトリウムを0.9w/v%含有する食塩水を「生理食塩液」と定義しています。人間の体液とほぼ同じ食塩水の濃度だからです。

生理食塩水の作り方としては、1リットルの水に対して1~2グラムの食塩を加えます。

さらに効果的な方法として、エネルギーを補給するために砂糖などを加えると、水分や塩分の吸収が良くなる上に、疲労回復にもつながります。

お手頃な市販の飲料水としては、ポカリスエット(POCARI SWEAT・大塚製薬が発売)がお勧めです。経口保水液OS-1(大塚製薬が販売)も同じく汗で失われた水分を補給する作用があります。ただし、一般のスポーツドリンクは糖分が高すぎるため、推奨しにくいという意見も多いです。

ポカリスエットや経口保水液OS-1の商品は、「発汗により失われた水分、イオン(電解質)をスムーズに補給する健康飲料」として販売されています。

商品コンセプトは「飲む点滴」で、ヒトの体液に含まれる7種類のイオンを含有します。1時間を超える長時間のスポーツを行った際には、こうした発汗専用に作られた市販飲料でこまめに水分補給することで、熱中症を予防しましょう。

ただし、カフェインの入った飲み物は利尿作用を促進するので避けるように努めてください。

尚、熱中症対策に良い1日3回の食事として、

①豚肉
②納豆
③モロヘイヤ
④枝豆
⑤梅干

が効果的だという医師や栄養学の専門家からの意見が出ています。

熱中症に公的な健康保険は適用されるのか?

熱中症に罹り、医療機関を受ける際に「公的保険、つまり健康保険は適用されるのか」疑問に思っている方がいらっしゃるかもしれません。

熱中症は、「体温の調整機能が崩れること」が原因で起こる症状ですが、もちろん、公的な健康保険は適応されます。

もしも、急に熱中症で倒れて、救急車で搬送された場合はどうなるでしょうか?

結論から申しますと、「救急車による搬送」は無料です。ただし、搬送先の病院で診察や処置をした時に費用が発生します。

当然ながら、緊急搬送先で受診し、すぐに帰宅できる症状であれば、大きな費用はかかりません。

ただし、病院で診察を受けて数日間、ベットの上で安静にするようにとの指示が出た場合、入院費用が必要になってきます。加えて、熱中症が引き金となって他の症状も出てきた場合は、その分治療が増えるので、多額の費用が必要となるケースもあります。

熱中症の怖いところは暑さによって身体の細胞の一部が破壊されたり、腎不全など臓器が機能不全になってしまう危険性があることです。

このような危険な状態に陥ってしま うと治療に限らず、血液検査や集中治療室、検査すべき内容などがどんどん増えていくため、いつの間にか熱中症によって請求される費用が莫大なものとなってしまいます。

熱中症の費用に関しては、個々の患者の症状や状態によって金額が大きく異なります。

窓口会計で、数千円程度で済むこともあれば、入院費を含め、十万円くらいになる場合もあります。

となると、普段の外来患者としての受診よりも高額負担となる可能性が出てくるので、炎天下での仕事が多い職業や、真夏の野外スポーツ活動を定期的に行う人々にとっては、民間レベルでの保険を通じて、「入院費用に対する備え」はしておいた方が良いと言えるでしょう。

熱中症に民間の傷害保険と医療保険は適応されるのか?

熱中症に対する民間保険として、どれに加入すべきか?

まず、二つの保険商品が考えられます。

①傷害保険は怪我のみ→事故や災害として補償は認められない

②医療保険は怪我と病気(疾病)→入院したり、手術を受けた際には補償が認められる

熱中症は身体症状であり、怪我ではありませんので、通常は発症した場合であっても、傷害保険は適応されません。つまり傷害保険の補償金はもらえないのです。

一方で、医療保険は熱中症が保障の対象内ですが、気をつけるべき点があります。

基本的に、医療保険は「入院もしくは手術」が対象となる商品です。

そのため、救急車で、搬送され(無料)、診察と治療を受けたものの、「医師により入院の指示はなく、点滴だけで家に帰れた」というようなケースでは、医療保険の給付が受けられません。

損害保険で熱中症が補償の対象となる場合がある!?

以上が民間保険の基本的な内容ですが、一つだけ留意事項があります。

それは、基本的には「日常生活の怪我を補償」することが損害保険なのですが、熱中症危険を担保する特約」を付けることによって、「損害保険による補償の対象」となる商品があるのです。

特に子供向けに補償している商品を販売している保険会社があります。

特約をつける事により、「日射によって、身体に障害を被った場合」「死亡後遺障害や入院、通院したりした場合」に保険金の支払い対象となります。

損害保険で、熱中症危険担保の特約を付けると、「熱中症になり死亡や入院、通院した場合」が対象となります。

企業における保険を通じての熱中症対策

平成30年豪雨に伴う災害では、インフラ整備の仕事をしたり、住宅の補修、解体をする仕事を行っている労働者の方々もたくさんいます。これからも、その需要はますます増えていくことでしょう。

炎天下での現場における労働環境で仕事をする人、高温多湿になりやすい工場に勤務することを業務として任せている会社の中には、塩飴を用意したり、水分補給や休憩を促すといった対策を施すようになってきています。

そうした対策を取っていても尚、熱中症に罹ってしまった際には、次のような保険が企業の従業員に適応されます。

①労災総合保険(上乗せ労災)

仕事中に発生した熱中症は、業務内容と熱中症との因果関係が確認できれば労災の対象となります。

②傷害保険(熱中症特約タイプ)

法人で傷害保険に加入する際に、熱中症を補償する特約を付帯することで保険金支払いの対象となります。※特約名称は保険会社によって異なります。

気候変動に伴う猛暑は、気合いで乗り切れるものではありません。気象庁が発表している通り、「命に関わる危険がある」ものとして対処する姿勢が求められます。

今後は、猛暑、熱中症に対する適切な対応を行わなければ、使用者責任を負わされるかもしれません。

労務対策として加入中の保険を見直すことは、働く人だけでなく、会社にとっても有意義な取り組みとなります。

スポーツジムやマラソン大会ではどうなのか?

スポーツジムにおける練習中に熱中症になった場合、ジムの運営側が、「スポーツ保険」に加入していれば、熱中症はその保険で補償されます。

マラソン大会などのスポーツ大会において、その大会に限っての「スポーツ保険」や「イベント保険」がある場合も、保険金は給付されます。

※お知らせ 平成30年7月豪雨における被災地においては、気温が上昇している中での復旧作業や生活環境等により、熱中症にかかるリスクが高くなると見込まれます。

環境省 熱中症予防情報サイト

のサイトでは、各府県の暑さ指数(WBGT)が確認できます。
暑さ指数(WBGT)を確認し、熱中症に注意してお過ごしください。
また、被害が大きかった地域の、各観測地点の暑さ指数(WBGT)はこちらを参照ください。

環境省から関係府県の熱中症予防対策担当部局宛に発出した、被災住民の方等の熱中症対策についての事務連絡はこちらを参照ください。

厚生労働省の熱中症関連情報においても、報道発表資料や連絡会議などの施策を見ることが可能です。

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