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火災保険を用いた屋根修理の申請の流れについて

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震度6弱を記録した大阪北部地震に加え、台風21号の猛烈な風災によって京都、大阪、兵庫、奈良の4府県で大きな住宅被害が出ました。

9月18日、発生から3カ月が経った時点でも、住宅被害は地震だけで大阪府を中心に4万7千棟を超えています。そのうち99%の4万4166棟が一部損壊であるため、国の再建支援対象から外れています。(台風21号の影響を加えると、屋根瓦を中心に数百万棟~一千万棟以上の住宅被害が出ているのではないでしょうか。)

被災者生活再建支援法に基づく住宅支援は半壊以上が対象となっており、一部損壊は対象外です。そのため、繕費の一部を補助する独自制度を設けている被災自治体もあります。修繕支給額の上限は、茨木市で20万円、高槻市で5万円です。

震源地に近い高槻市と茨木市では、計3万4542件の罹災証明書が発行されました。この数字は、大阪府全体の8割近くを占めています。

住宅被害は耐震基準が強化された1981年以前に建てられた老朽家屋に目立っています。

屋根や壁の修繕には100万円以上かかる場合も多く、年金暮らしの高齢者には負担が大きい模様です。

今回は、地震保険と火災保険に関することについて述べていこうと思います。

地震保険はまず火災保険に入ってから

地震保険は、地震、噴火またはこれらによる津波を原因とする「火災」「損壊」「埋没」または流失による建物や家財の損害を補償する保険です。火災保険のみでは地震による損害は補償されません。国で定められた制度で、法律に基づいて政府と損害保険会社各社が運営しています。

地震保険料は都道府県と建物構造により異なり、火災保険を補完する目的で作成された制度です。

補償額は火災保険金額の最大50%です火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で保険金額を設定できます。

ただし、地震保険には支払われる限度の金額が決められており、建物で5,000万円、 家財で1,000万円となっています。

損害の程度       地震保険で支払われる保険金
建   物 家   財
全損 建物の地震保険金額の全額
〔時価額が限度〕
家財の地震保険金額の全額
〔時価額が限度〕
大半損 建物の地震保険金額の60%
〔時価額の60%限度〕
家財の地震保険金額の60%
〔時価額の60%限度〕
小半損 建物の地震保険金額の30%
〔時価額の30%限度〕
家財の地震保険金額の30%
〔時価額の30%限度〕
一部損 建物の地震保険金額の5%
〔時価額の5%限度〕
家財の地震保険金額の5%
〔時価額の5%限度〕

損害の程度である「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の認定は、「地震保険損害認定基準」に従います。

火災保険に加入していないと地震保険には加入できませんが、日本政府が再保険という形で携わっているため、地震保険の部分に関しては保険料も補償も全社同一の内容となっています。

地震保険は、1995年の阪神大震災、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震を経て、加入率が徐々に高まってきています。

しかし、全国平均では地震保険の加入率がまだ63%(2017年度)と低く、大規模な地震が今後警戒される地域では、なるべく早い段階で加入されることをお勧めいたします。

東京海上日動火災保険の地震保険は100%の補償

ただし、以前の地震保険のサービスよりレベルの高い超保険と呼ばれる商品も最近ではよく売れるようになってきています。東京海上日動火災のトータルアシスト超保険」の「地震危険等上乗せ補償特約」に加入すると、地震保険で全損の認定であれば50%+50%で100%の補償が受けられます。

他社にも似た特約はあります。しかし、「地震による火災のみ100%の補償」や「半損以上でなければ支払われない」などの条件が付いているケースもあるので注意してください。各社のサービスを比較してみると、東京海上日動火災の地震保険はトップクラスの内容だと言えます。

火災保険を用いた屋根修理の申請について

保険会社から支払われる保険金を上手く利用して屋根の修理をする方が増えてきています。

あまり知られていませんが、「火災保険」に加入していれば、屋根の修理費用をもらえる可能性があるのです。

火災保険は「火」だけではなく「風」による風災被害も適用されます。

保険会社への風災被害の申請は意外と簡単なのです。

火災保険で申請できる修理例

代表的な不具合の例
・強風で棟板金(むねばんきん)が飛散したり浮きが生じている
・強風で屋根瓦が飛散したりズレが生じている
・強風で軒天(のきてん)や破風板が剥がれている
・強風で外壁材が剥がれたり、浮きが生じている
・雪で雨どいに歪みが生じている
・雹(ひょう)で屋根が破損したり割れが生じている

火災保険の申請でトラブルを避けるために

台風や強風による被害(=風災被害と呼びます)にあった屋根と外壁は火災保険の対象です。

そのため、きちんと申請すれば、保険会社から保険金として修理費用が支払われます。

ぜひ火災保険を活用して屋根の修理を行ってください。

ただし、火災保険の申請代行会社=申請のサポートをして工事受注を図ろうとする会社」は使わないように気をつけてください。成功報酬40%など法外な利益を取られるケースが多発しています。

火災保険の申請を見知らぬ第三者に任せることはトラブルの原因となりやすいため、保険会社は認めていないのです。

トラブルに遭われた方々も多数いらっしゃるようで、消費者生活センターも対応に追われています。

火災保険の申請方法は簡単なので、適切な手続きで申請をすれば、満足できる修理費用がスムーズに保険会社から支払われます。

火災保険の申請は自動車事故のように被害者や加害者が存在しません。そのため示談などで相互間の話合いを通じて解決する必要がありません。

火災保険の申請方法とは、被災した屋根を被保険者自身(保険契約者)が申請することで円滑に行われます。

必要書類は合計4枚、被保険者が用意する書類は2枚だけ

保険会社の火災保険申請用の書類として、被災者(契約者)が用意する必要があるのは、「保険金請求書」「事故状況説明書」の2枚だけです。

この2枚の他に修理見積もり書」「被害写真」も必要になります。

ただし、こちらの2枚は屋根修理業者が用意することになります。

※被害写真の室内側は施主様が用意してください。

簡単に記入ができる書類ばかりで、難しさや専門的な知識は一切なくても大丈夫です。

 

速やかに保険金を受け取るために

火災保険は被保険者自身が申請すること

不具合が発生した屋根は、一刻も早く修理するべきです。保険契約者の方は申請希望額に近い修理費用をすぐに保険会社から支払われることを望んでいることでしょう。

そのためには、「保険契約者が保険会社に連絡して自ら申請を行うこと」が大切です。

しかも、「なるべく早く申請をおこなう」ことが必須条件です。

(現在、大阪では3ヶ月待ちが普通だと言われています)

火災保険の申請代行会社に依頼することは避けましょう

保険契約において「保険の申請代行会社」は全くの「第三者」です。第三者がが関わると問題は複雑化し、解決が遅れてしまいます。

屋根の被災については「第三者」の申請代行は考える必要ありません。

彼らは、保険金から工事費用を除いた金額を利益として生業を行っているのです。

幅広く充実した火災保険の補償内容

火災保険は住宅購入時にほとんどの方が加入していると思います。

元来は火災時の保険が中心で販売されていました。

ところが、最近は火事そのものが減少する一方で、自然災害が著しく増えています。

そこで、「火災保険」のことを「住まいの保険」と言い換えている会社も多くなっています。

火災保険は幅広く充実した補償内容が適用されます。

補償内容や支払い額は、各保険会社の特約やオプション契約により大きな違いがあります。

例えば以下のような例が、補償の対象となります。

・塀にいたずらで塗料を使った落書きをされた(不測かつ突発的な事故)
・室内で遊んでいた子供が窓ガラスを割った(不測かつ突発的な事故)
・空き巣に室内の家財を盗まれた(盗難)

上記はほんの一例ですが、火災保険が補償してくれる対象は非常に多いです。

住まいに関する多くの悩みを解決してくれます。

 風災の補償は最大瞬間風速で決まります

風災補償では、「強い風」によって屋根などが壊れた場合、その損害額を火災保険が補償して支払ってくれます。

その「強い風」とはどの程度の風を指すと思いますか?

基本的に、強い風の基準には、最大瞬間風速によって判断されます。

具体的には「最大瞬間風速20メートル/秒」が基準になります。

それ以下の風速であれば、「その風は強い風ではない」と判断され「風災」補償の対象から外れてしまいます。

気象庁では中心付近の最大風速が17.2m/秒以上のものを台風と定義しています。

しかし、最大風速=最大瞬間風速ではありません。

この「最大風速」と「最大瞬間風速」の間には、とても大きな違いがあります。

たった3秒間の風速が一度でも20m/秒以上あれば、強い風です。

結論を言えば、たった3秒ほど台風と同程度の風が吹けば、風災補償の対象になります。

その程度の風は全国各地で毎月、普通に吹いているのです。

「突風や強風、春一番、木枯らし」の最大瞬間風速は、ほぼ間違いなく風災補償の対象値を超えています。

火災保険で風災補償の期限はいつまでか?

一般的に、風災に関する補償の対象期間には期限があります。それは3年間です。

強い風で被害を受けた日から3年以内に保険会社に保険請求をしないと失効となります。

ところが、3年以内に屋根を修理する必要があるという意味ではありません。

その3年以内に「保険申請をする」ために契約している保険会社に電話をかけるだけで、保険請求に該当します。

最悪の場合、2年11ヶ月経ってから屋根の破損に気付いた場合でも、電話をすれば間に合うのです。

もし修理済みで支払いが終わった案件であっても、3年前まで遡って修理費用を請求することが可能です。

本当のところを言いますと、何年前に破損したという事実は証明し難いです。

そのため、実際には期間限定なしで風災補償で保険申請ができるのです。

ご相談をしたい時は、「保険会社」もしくは「保険代理店」に問い合わせをしましょう。

連絡先は保険証書に記載されています。

「保険代理店」への連絡だと、経験が豊富であり、立場が中立なケースが多いです。

適切なアプローチで申請することで、保険代理店の担当者は心強い味方として相談に乗ってくれます。

保険会社による調査の流れ

保険鑑定会社の保険鑑定人が被害状況の確認に住宅現場へ訪れます。

保険鑑定会社は被災状況を「第三者」の立場から損害を評価する会社です。

日時調整をして、保険会社(あるいは保険代理店)の担当者と保険鑑定人が同行して、契約者の住宅の損害状況を確認します。

現場確認の時は屋根にはのぼらず、長いカメラ付きのスティックで被害状況の確認をする場合がほとんどです。

また、保険鑑定会社は、屋根修理業者にも電話連絡することが多いです。

屋根修理業者に対して、被災部分の状況などを確認します。

適切な見積もり金額による申請の場合は、保険鑑定人による調査が入らないこともあります。

風災被害が疑わしいケースや、修理見積もりの金額が高額であれば、保険鑑定人による実地調査が入る傾向が高くなります。

火災保険の申請業務に詳しい屋根修理業者から見積もり書を入手する方が良いでしょう。

大阪北部地震のように規模の大きな災害が発生した時は、件数が多いため保険鑑定までに時間がかかると思っておいてください。

もし、保険申請が遅れてしまうと、その分だけ修理費用の支払いが大きく遅れることになりがちです。

できる限り早く保険会社へ連絡して、屋根修理会社へ対応してもらうように努めましょう。

火災保険が適応されない場合について

火災保険が適応されない場合は以下の通りです。

・過去5年以内に屋根塗装を含む屋根修理をしている
・修理が必要になった日から3年以上経過している
・修理費用が20万円以下である
・保険契約者、被保険者等の故意もしくは重大な過失または法令違反がある
・経年劣化(サビ、ひび割れ、コケ、カビ、塗装剥離など)明らかである(特に建築後30年以上が経過している)

屋根修理業者が作成する見積もり書には「足場組み立て費用」を必ず見積もり項目に入れてもらうようにしてください。そうすれば、修理費用が20万円以上にはなるはずです。

屋根の修理業者は「金属屋根の工事業者」と「瓦屋根の工事業者」があります。

「今使われている屋根(=修繕)」や「これから使おうとする屋根=リフォーム)」によって依頼する業者を選ぶようにしましょう。

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