いよいよ宮古島旅行の最終日となりました。
昨日の昼頃から就寝直前までずっと雨雲レーダーをチェックしていたのですが、今日も雨模様の天気予報だったので、正直アウトドアの観光はあまり期待していませんでした。
ところが、移動していく場所に限って雨が止んでいたり、晴れていたりする奇跡的な結果となりました。
気象庁の発表によると、ちょうどこの日に沖縄県全体が梅雨に入ったとのことでした。
昨晩に宮古島で豪雨をもたらした雨雲は、沖縄本島に移動して大雨を降らせています。
その代わりに、宮古島では、ところどころで雨雲がかかっていない場所があります。
観光・旅行にとってつくづく天気に恵まれることは重要だと痛感しました。
日々の行いも天候に影響を与えているのでしょうか・・・。
なんてたわいない思考が浮かびつつ、まず雨雲が完全に抜けた来間島に行ってみることにしました。
来間大橋を渡ってすぐ近くに来間大橋展望台がありました。
宮古島近海のエメラルドブルーの美しい海と来間大橋のコントラストが本当に映えます。
与那覇前浜ビーチも対岸に見えています。
美しい景色の多い沖縄の大自然の中でもトップレベルの絶景展望台です。
展望台から歩いてすぐのところにアガイヌウタキ(東の御嶽)があります。
ここは神聖な場所で部外者以外は立ち入り禁止でした。
清々しい空間でいかにも神様が降りてくる場所というエネルギーを強く感じます。
そこから来間島をぐるりと見て周ってみました。
よく言えば、大自然がそのまま残された秘境の雰囲気が十分に伝わってきます。
道も狭く、対向車が来れば耕作地帯ギリギリのところでお互いに譲り合う姿勢が求められます。
大雨の次の日のためか、ほとんど人がいる様子もありませんでした。
狭い道はところどころ冠水していて、泥水の中を思い切って自動車で突っ込む勇気が要りました。
しかし、来間島に行った甲斐があって、ムヌスン浜という人に穢された感の全くないとても美しいビーチに辿り着きました。
このビーチは潮の満ち引きによって風景が大きく変わるそうです。
干潮時は岩場が多くゴツゴツとした地形が姿を現しますが、満潮時は海水が満ち溢れ、ビーチ全体が澄んだ水で覆われるからです。
このビーチは、観光地という言葉が当てはまらず、大自然の中の一風景という感じです。
手つかずの大自然の美しさに触れるには最高の場所と言えるでしょう。
その代わりに、トイレもシャワーも脱衣所もありません。
ただただ人間の五感を通じて、地球の生きる鼓動を体験するために存在するかのように思われました。
ムヌスン浜は島の西側に位置しているため、夕日が海に沈む瞬間の美しさが感動的だそうです。
でも、電光の明かりも何もないため、足の踏み場を確かめながら帰り道には十分に気を付ける必要があります。
ムヌスン浜に来る途中で、宮古島来間リゾートシーウッドホテルという豪華な高級リゾートがありました。
宿泊客は、日常の喧騒を離れた静かな時間を楽しめると思います。
来間島では、道は狭いし、泥水の中を突っ込んで自動車を運転しないといけなかったので、レンタカーを傷つけたり、汚したりしないかと心配しました。
でも、大型バイクが通行するのを断念するくらい深いところまで冠水しているアスファルトの道路が来真大橋を渡って宮古島に戻った場所にあったので、そこをズブンと浸かって自動車の汚れを大部分落とすことが出来ました。
もう少し水深が深かったら重要な車体のパーツに水が濡れてエンジンが止まってしまったかもしれません。
自動車は、水深が深い場所を走行できるように設計されていないのです。
2日目の旅では太陽光パネルのメガソーラーが台風などの気候変動と相性が非常に悪いことに気付きましたが、3日目の旅では豪雨による冠水に対して自動車は構造的に極めて弱いことを知りました。
宮古島の旅を通じて、地球温暖化に伴う気候変動は、とても身近なところまで迫っていることを痛感させられました。
ヒヤヒヤする体験をして少し気持ちが疲れたのもあって、宮古島市内のコンビニによって昼食を探すことにしました。
宮古島にはセブンイレブンやローソンのコンビニがなく、ファミリーマートが多数あります。
コンビニにも地元限定商品があって、宮古松原店ファミリーマートではポークたまごおむすびを購入しました。
ここまで来るとさすがに交通量がかなり多くなりました。
宮古島市内は排水がしっかりしているためか、冠水は見受けられませんでした。
やはり農地に向かうための道路など、幹線道路から外れた田舎道などで冠水しやすくなっているみたいです。
次に有名な砂山ビーチに向かいます。
砂山ビーチは宮古島の中でも特に有名で人気スポットだと聞いていました。
で、いきなり海のキケン生物についての看板が目立っています。
サンゴ礁に囲まれた海が広がる宮古島は、カラフルな魚やウツボなど様々な生き物が生息しています。
日本本島では見慣れないような生物も数多く生息しており、キケン生物による被害も報告されています。
宮古島の海や陸の危険生物やその対処法も念のため紹介させていただきます。
大自然に恵まれているということは、普段は接触しないような生き物もあちこちにいるという意味でもあります。
ウミガメもそうですし、強い毒を持ったクラゲもそうです。
そんなことを頭の片隅に入れながら、砂山ビーチに向かってアップダウンのある小高い丘の砂の上を歩いていきます。
傾斜が急でそれなりの距離があります。
裸足で歩いて砂浜に向かうのは少し危ないので、サンダルを履いて行った方が良いと思います。
丘から下ってしばらく歩くと美しい海が見えてきました。
白い砂浜とターコイズブルーの海が広がる美しいビーチと、緑に覆われた岩のアーチが特徴的です。
砂山ビーチには何とも言えない絶景が広がっています。
日差しもきつく暑さを感じて喉が渇いたので、近くのカフェに立ち寄ることにしました。
海辺でShishaCafe & Bar Haku(シーシャカフェアンドバーハク)というカフェを見つけました。
カフェの横には大きなMIYAKOという文字のアートがあります。
そこで、タコライスのランチとアップルマンゴージュースとアイスクリームをいただきました。
どちらも本当に美味しく、お店の雰囲気も最高でとてもお洒落でした。ゆったりとした時間の流れに癒されました。
夜はウクレレライブをやっているらしく、音楽スタジオも併設されています。
カフェで栄養を取って涼んだので、次の目的地である宮古島海中公園に行くことにしました。
とは言え、昨日の大雨で近隣の海は少し黄色く濁っているのが気になります。
宮古島の海が美しい理由として、
1.土砂が流れ込む大きさの川がないこと
2.そのため周辺海域の珊瑚が良く育つこと
が挙げられます。
宮古島は、珊瑚が隆起してできた島として知られています。
島の地盤の大部分は雨水が浸透しやすい琉球石灰岩(珊瑚や貝などの炭酸カルシウムでできた岩石)です。
逆に、その下には水を通しにくい粘土質の地層が横たわっています。
雨水は深い粘土質の地層へは浸透せず、土壌から浸透した後は地下水として蓄えられます。
あるいはその地下水が湧き水として地表に出てきます。
宮古島は降雨が多いイメージがありますが、
・年間降水量の40%は蒸発
・年間降水量の10%は流出
・年間降水量の50%は地下に浸透
という特徴があるため、地表での水源が乏しいです。
昔の人々は、湧き水や地下水が近くにないと生活が難しい状況にありました。
そのため、湧き水の周囲に集落が形成され、地下水や湧き水(井戸の水)を自分で汲んで利用していました。
今現在も上水道のほとんどは、湧き水あるいは地下水を水源としています。
宮古島の水事情を考えているうちに、宮古島海中公園に到着しました。
実はここの陸地から眺める海もなかなかの絶景でした。
海中公園入口の水槽では立派なシマイセエビが育てられています。
沖縄県周辺のみに生息するヤシガニの水槽はコンクリートブロックが何重にも積まれていました。
何でだろうと思っていたところ、なんとヤシガニはとても力が強く、過去4回も脱走!
ブロックをのせていても軽々と脱走してしまうそうで、脱走の度にブロックが増やされたそうです。
ヤシガニについて調べてみました。脱走も納得の力強さですね。
1.アジアに棲む危険生物72種の一つ
2.ライオンの噛む力に匹敵する生物界最強クラスの把持力(最大360kg)
3.硬い石灰化された層で作られたハサミ表面の硬さは鋼鉄レベル
そして・・・、肝心の海中公園はというと・・・。
案の定、今日は昨日の豪雨で海水が濁って視界3mくらいしかないとのことでした。
それでも、一度は見てみたいと思い、入場料を払って海中公園の階段を下っていきました。
やっぱり、ほとんど見えなかったです。。。(´・ω・`)ショボーン
「会えたら嬉しい大物3選」という表示の中には、ウミガメ・サメ・ロウニンアジの写真が載っていました。
海中公園にはそれぞれ週に1回のペースで来てくれるそうです。
時にはマンタが見られることも・・・。
う~ん、見れた人はうらやましい~。
次回は必ずリベンジして、透明な海の様子を見てみたいです!
さて気を取り直して、再びドライブに戻ります。
今度は池間大橋を渡って、池間島のカギンミビーチへと向かいました。
この辺りは、ヤシガニ保護地域だと看板に書いてありますが、実際に遭遇したらビックリ仰天するでしょうねぇ~。
カギンミビーチはロープを使って海岸へと降りていかないといけないのでなかなかの難所です。
体力に自信がなければケガをするリスクがあるので無理をしない方が良さそうです。
砂浜で遊びたかったので、池間大橋の近くにあるオハマビーチに行くことにしました。
ここは本当に素晴らしい絶景ポイントで、宮古島の中でも一番美しい海ではないかと思いました。
海の透明度の高さが半端ないです。
気が付いたら海の中で水浴びして童心に帰っている自分がいました。
とにかく砂浜と海と池間大橋のコントラストが本当に素晴らしいです。
そろそろ帰りの飛行機の時間を意識する時間となったので、ここから宮古空港へ戻ることにしました。
途中で平良港やパイナガマビーチに立ち寄ったり、宮古市内をのんびりと周遊しています。
宮古空港のエントランスに到着しました。
宮古空港では、宮古そばとアイスクリームを食べて、飛行機のメンテナンスを見学ながら帰りの便を待ちました。
19時45分出発なので、3日目は慌てることなく充実して過ごすことが出来ました。
3日目は天候にも恵まれ、無事に宮古島の旅を終えることができました。
この美しい大自然の中で貴重な時間を過ごすことができて本当に良かったです。
この記事を最後まで読んでくださった皆さんも、ぜひ宮古島の素晴らしさを体験して感動を味わって欲しいと思います。