2018年7月末に星の配置による大きなイベントが発生しました。
それは逆行している火星の大接近と皆既月食です。
目次
逆行中の火星が15年ぶりに地球に大接近し、皆既月食が起こる
「月食」とは、地球が太陽と月の間に入った「満月」の時に、地球の影が月にかかることで、「月が欠けて見える」現象です。
1.皆既月食は、地球が太陽の光を完全に隠してしまい、月に光が届かなくなる場合に起こります。
2.部分月食とは、地球が太陽の光を部分的に隠している時に一部の光が月に届かなくなる場合に起こります。
今回は、皆既月食(2018年7月28日未明)によって「赤銅色」に見える「ブラッドムーン」と、火星が地球に大接近(2018年7月31日)しながら赤い輝きを放つ「スーパーマーズ」という大きな天空上のイベントが起こりました。
※東北地方以西で皆既月食、東北地方の一部や北海道では部分月食を見ることができます。
「ブラッドムーン」と「スーパーマーズ」
皆既月食の「ブラッドムーン」と火星大接近の「スーパーマーズ」は別々で単体の動きではありません。
実際に7月28日の皆既月食の時点で、月と火星の距離の誤差(オーブ)は1度未満であり、月と火星はほぼ並んで見える配置です。
皆既月食は、太陽の光でできた地球の影の中を月が通過するときに見られる現象です。「太陽、地球、月」が一直線に並ぶ時に、月が地球の影に完全に入り込み、「赤銅色」と呼ばれる赤黒い色に見える不思議な現象が発生します。
※赤銅色の不気味な月の色は、太陽の光が地球の大気に遮られ、赤い波長しか月に届かなくなることで生じます。古代の人々は、このような月の状態を、この世の終わりなどと考え、非常に恐れていました。ヒンドゥー教の文化でも、食(あるいは蝕)=天体が欠けた状態のことを忌み嫌い、神事や結婚式を避ける傾向があります。場合によっては、一歩も外に出ないという人もいるそうです。
今回は、7月28日 午前4時30分~午前6時14分までの間に完全に月が欠ける皆既月食です。
東京では、皆既月食が始まってすぐに月が沈んでしまいますが、四国や九州、沖縄では、食の最大まで見ることが可能です。
この皆既月食のすぐ横に地球への最接近を31日に控えた火星が赤く明るく輝いて見えることになります。
「太陽・地球・月・火星が一直線に並んでいる」とイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。
今年の初め頃に、月が地球に最も近づいて満月となった「スーパームーン」がありましたが、7月末には「逆行中の火星」が皆既月食中の月と並んで「スーパーマーズ」となるのです。
「スーパーマーズ」と呼ばれる火星の大接近(地球と火星の距離=約5800万キロメートル)は、2003年以来、15年ぶりのことです。
次の「スーパーマーズ」は、17年後の2035年です。そのため、そう簡単には起こらないことが理解できると思います。
地球に火星が近づいてきた時、夜に南の空を見上げると、赤っぽく輝いていて、とても明るい火星が見えます。
こうした火星の見え方は、7月31日と劣らないくらい、はっきりと赤く輝いた状態で9月上旬まで続きます。
皆既月食に関しては、2018の1月31日以来のこと(1年に2回の皆既月食は2011年以来のことで珍しい)で、次回は2021年5月です。
「皆既月食&火星の大接近」=「ブラッドムーン&スーパーマーズ」は、天空上の奇跡とも言える程、滅多にお目にかかれない美しい星模様となります。
日本上空の不安定な大気 皆既月食&火星の大接近
ヒンドゥー教の文化では、食(蝕)を忌み嫌う、と先述しましたが、不吉な予兆として捉えられる場合もあります。
その背景として、太陽(スーリヤ)と月(チャンドラ)を司る神々が、怒ったドラゴンヘッッド(竜頭)に飲み込まれてしまうというインド神話があるからです。
実際に、天空上では、こうした食(蝕)は、太陽の通り道(黄道)と月の通り道(白道)の交点(ドラゴンポイント)に太陽もしくは月が重なる場合にのみ起こります。
それは兎も角として、今回の「ブラッドムーン&スーパーマーズ」と同時期に、日本の大気が非常に不安定になりました。
寒冷渦の南下で、強い勢力を持った台風12号が28日~29日にかけて、「日本列島を西へ進んで横断する」という、今までにほとんど経験したことがないような奇妙な予報が気象庁から出ています。
気象庁は、28~29日にかけて広い範囲で大雨や暴風への警戒を呼びかけており、最大風速は伊豆諸島と東海で40メートル、近畿で35メートル、小笠原諸島と関東甲信で30メートルと発表しています。
また、29日正午までの24時間降水量は関東甲信で300~500ミリ、東海で300~400ミリ、伊豆諸島と近畿、中国で200~300ミリ、四国で100~200ミリ、九州北部で100~150ミリと発表しています。
西日本豪雨の影響がまだ残った状態で、西日本を横断するのは、非常に心配な状況です。
今回の事態は、占星術の観点から見ると、逆行している火星の大接近とも関連しているとも考えられます。
地球に大接近した逆行火星がもたらした大きな自然災害(豪雨・台風・地震など)
2018年9月6日未明に起きた北海道胆振(いぶり)地方を震源とする最大震度7の地震に関し、北海道庁は7日、18人が死亡し、2人が心肺停止、19人が安否不明になっていると発表した。最初の揺れの後、7日午後5時までに震度1以上の揺れを108回観測。気象庁は引き続き強い地震に注意を呼びかけています。
どう考えてもおかしい、不可思議な地震でした。
2016年の火星逆行期を踏まえると、火星逆行が終わる8月28日頃に何か大きなアクシデントがあると予想してましたが、同時期に進行していた土星の逆行がステーション(留=逆行から順行に戻る時に一時的に惑星がストップして見える配置)の状態もあったのです。
ステーションの状態にあると、逆行のエネルギーを溜め込みますので、相当に強いインパクトのある現象が顕在化しやすくなります。2016年にはEUの国民投票でイギリスがEUから離脱しましたが、社会的には歴史に残る程のインパクトをもたらすことも多いです。
尚、2018年は、火星だけ、土星だけの影響に留まりませんでした。惑星の配置において、6月~8月にかけて、どんなことが起こっていたのかチェックしてみましょう。
★水星逆行 7月26日〜8月19日
★火星逆行 6月27日〜8月27日
★土星逆行 4月18日〜9月6日
基礎惑星の配置では、2018年は、逆行のオンパレードです。基本的に、逆行は、その惑星が象徴する分野において、見直すべき課題があるという意味が強くなります。
今回は、どうだったかというと、まず、6月中旬に大阪北部地震があり、茨木、高槻、箕面など大阪を代表する数多くの住宅地域で大きな被害が出てしまいました。こちらは、火星逆行期が始まる直前に発生しています。
基本的に、スピリチュアルな観点では大阪は安倍晴明が結界をかなり強く敷いており、他地域と比べて自然災害が少ないのはそれが理由だという意見を持っていました。ところが2018年になって、科学の視点でも地球や太陽などの周波数が大幅に変化しているためか、世界規模でこうした抑圧された負のエネルギーが表面化しつつある模様です。
話を元に戻します。梅雨前線などの集中豪雨の影響によって2018年6月28日から7月8日にかけて西日本を中心に北海道や中部地方など全国的に広い範囲で影響を与えました。(平成30年7月豪雨と気象庁が命名)この期間は水星逆行期で情報や流通、コミュニケーションの混乱が起こりやすく、広島県・岡山県などの被災地でも相当な苦労があったようです。
さらに8月12~16日には5日連続で台風15~19号が発生し、8月18日に台風20日が発生しました。そのスピードは1951年以降、2番目の早さです。す。
※水星は物事が生起する素早さ・変化するスピードにも関連します。
加えて、平成30年7月豪雨が起こったのは、火星逆行期が始まる頃とその直後の期間でした。火星逆行のエネルギーが蓄積する度合いが非常に大きかったタイミングに該当します。
そして、火星逆行期が丁度終わる時期の2018年8月28日に発生し、日本に上陸した台風21号が大阪・和歌山・京都・奈良・兵庫に直撃したのが9月4日です。この9月4日は、土星逆行期の終わりの時期とも重なっています。
また、土星逆行期が終わる9月6日3時7分に、今までに断層が見つかっていない場所(厚真町など)を震源として、最大震度7という巨大な地震が北海道で初めて観測され、北海道全域の295世帯が停電となり、各地で断水や交通インフラの機能不全が起こり、土星が象意するこの上ない試練、困難、障害、遅延、束縛となって、人々に立ちはだかりました。(平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震と気象庁が命名)
札幌市清田区の液状化現象は、まさに土星逆行の最後の強烈なインパクトが、安定性や堅固さを象意する山羊座の性質を揺るがすものとなりました。
このホロスコープチャートは2018年9月6日3時7分の厚真町で作成しました。右側の各惑星度数の欄に土星がR(=逆行)と表示されており、まさに逆行から順功に転換しようとしていた瞬間に地震が起こったことになります。
土星は山羊座に在住しており、地のエレメントにあることから、現実、地に足のついた事柄に関係してきます。また、山羊座は、「安定した土台」や「基盤作り」を司っています。そこに、試練、逆境、困難、遅延を象意する土星がステーションの状態で、大地を揺るがしたとなると、今回の事態は、まさに土星がもたらしたといっても過言ではないでしょう。
さらに、山羊座の2度は「窓のガラスが破損している」という象意があります。経済的な問題の浮上やトラブルへの対処を行わなければならない必要性が暗示されています。基本的には、荒廃、損傷、被害という意味が大きい度数ですが、同時並行の逆行期が終わる一番最後の禊の期間に入って、強く現象化したように思われます。
今回の禊を経て、日本人はさらに高潔な生き方を迫られているのかもしれません。
世界では、貿易戦争や新たなパワーバランスの変化が生じています。主体性や自立性がなく、周囲に振り回されているようでは、勝ち残っていくことは厳しい状況にあります。
だからこそ、日本人らしく、誇り高き崇高なアイデンティティを持って、生きていく必要があると強く認識しています。
これら一連の自然災害を、もう一度、日本人が結託して地域やコミュニティを大切にする文化を育む力を取り戻していきたいものです。