悟りの体験(内なる静けさ・至上の喜び・至福感・自分は肉体を超えた存在であるという感覚)をして目覚めた人となった時、全ての恐れは消えていきます。
完全な心の平和を手に入れ、何が起きても常に幸福から離れることがありません。
常に神と宇宙によって助けられている、という感覚に喜びを感じます。
目次
人生の目的は思考や感情に振り回されない本当の自分に気付くこと
スピリチュアルな思想がTVや雑誌だけでなく日常生活に取り入れる人が多くなった今こそ、自我に対する執着という本来の自分(の所有物)ではないものを手放し、本当の自分(真我)に気付いていく姿勢が大切となります。
ただし、その最終到達点に至るまでの時間や道程を、普通一般の人間がコントロールできないのが面白くもあり、もどかしくもあるところです。
こうした縦軸のゴールは、内的な探求を行っているうちに「自動的」に「努力せずして」やってきます。
もちろん、最初のスタート地点の真剣さはとても大切です。
1.「自分は肉体だと思っている私」「思考や感情に振り回されている私」は本当の自分ではない
2.「本当の自分とは?真我とは何者なのか?」と問い続ける
ことを忘れないでさえいれば、後は今まで通りに普通に過ごしていれば良いと思います。
その「普通の過ごし方」自体が、この複雑になってしまった現代社会では難しく感じている方も多いことでしょう。
例えば、絶えず損得や勝ち負けで考える心の癖があったり、駆け引きで対人関係を選んだりするといった具合です。
それを延々とやり続けていると、エゴを増大させ、自我の執着を膨らませるだけなので、やがては「大きな苦しみ」の源泉となってしまいます。
純粋無垢な幼子のように透明な意識を保持できるよう努めてみてください。
自分を過度に抑え込もうとせず、泣いたり、笑ったりする感情の浮き沈みに気付いておいてください。
まずは、そこから始めるのが最も良い出発点になるはずです。
カルマの法則と運命が、惑星を通じて人生に影響を及ぼすメカニズム
この世に生まれてきた以上、幸福に生きていきたいと願うのは、人間として当然の欲求です。
それを否定する必要は全くありませんし、悟りや覚醒とは別々に分けて考えるべきです。
というのが、横軸の世界で人生を歩んでいく、という意味になります。
この世で幸福に生きていきたいのであれば、まずはカルマの法則と運命について理解し、人生を傷つけるカルマをこしらえない生き方を体得することが役に立ちます。
そうすれば、自然と運気が上向いてきて、生活水準のレベルも向上していくからです。
カルマとは、作用・反作用の法則なので、
人を傷つけ苦しめれば、今度は自分が傷つき苦しむことになります。
人に優しく愛情を降り注げば、今度は人から優しく愛情を降り注がれることになります。
こうした基本的なエッセンスを日常生活の中で実践していくこと自体が、心の修練(サダーナ)となるのです。
古代から伝わる叡智の多くは、聖者達による瞑想から得られたものです。
宇宙とつながる意識になるためには、意識を浄化するための多くの修行をする必要があります。
そうしたレベルにまで達することのできた聖者達が、カルマの法則や運命の秘密を解明してきました。
聖者達が深い内的探求によって得られた偉大な発見の中には、
1.宇宙全体が、意識とエネルギーで構成された海のようであること
2.宇宙自体が完全に意図と自覚を持って生きていること
3.宇宙のあらゆる部分は、宇宙の別の地域と意識でつながっていること
も含まれます。
例えば、地球上の海水の一滴は、どのくらい遠くに離れていても、別の地域の海水の一滴と結び付いて大海として機能しています。
また、
波立っていない池の静まった水面に石を投げ込んだ時、水の波紋が広がって岸や岩などに当たります。
その水の波紋は時が経つと、やがて石が落ちた元の場所に戻ってきます。
このような形で、
人間の肉体的な行動や精神的な態度(カルマ)は、微妙な波動として外側へ発振されています。
そして、
各々の人間が発振する波動は、宇宙全体に広がって、惑星に当たり、波動の発生源である元の人間のところへ返ってきます。
この時、
惑星は、各々の人間のカルマを発生源である元の人間のところにはね返す反射体となります。
そのため、惑星は私たちの運命に影響を与える重要な役割を担っているのです。
1.人間の思考や行動の波動が宇宙や惑星へと向かって発振される時、これをカルマと呼びます。
2.人間の波動が自分自身の元に返ってくる時、これを運命と呼びます。
個人の運命に働く惑星の重要性は世界中に曜日の概念として伝えられてきた
カルマに基づく運命の影響は、この宇宙のあらゆる方向から元の人間に返ってきます。
宇宙に存在する惑星の中でも、地球に近い場所にある太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星は、人間ののカルマの反応を送り返す上で、非常に重要な役割を果たしています。
この7つの惑星とは別に、天体ではありませんが、擬似惑星があります。
それは、2つあり、
太陽と月の軌道で南半球から北半球に向かって北向きに交差する点をラーフ
太陽と月の軌道で北半球から南半球に向かって南向きには交差する点をケートゥ
と呼んでいます。
ラーフ・ケートゥという太陽と月の軌道上の交点も人間のカルマの波動を認識して、人間の運命に影響を与えます。
また、この7惑星による影響を発見した聖者達は、日々の人間の生活に与える影響を深く観察することで、7つの惑星の名前を1週間の曜日の名前に使用したのです。
それこそが、普段の日常生活で何気なく使っている
日曜日・月曜日・火曜日・水曜日・木曜日・金曜日・土曜日
なのです。
不思議なことに、この曜日という概念は、インドから世界の他の国々へと伝わっており、現在も世界中の日常生活に欠かせないものとなっています。
各々の惑星は人間のカルマの波動データを運命に変換する役割を担っている
人々が発振したカルマは、惑星がはね返すことで元に戻ってくるのですが、宇宙空間に存在している惑星の中には、物理的な作用以外に神によって与えられた役割があります。
例えば、企業では、経営者が全ての業務を仕切るのではなく、部長や課長などの部下に色々な権限を任せて業務を遂行させています。
宇宙でも同じような営みが行われています。
神は、太陽に自らの意識の一部と光を与え、その他の惑星にもカルマの法則と運命の仕組みを実行するために必要な意識を与えています。
神から意識を与えられたそれぞれの惑星は、人間のカルマの波動をデータとして認識し、運命の波動に変換することができます。
惑星にも意識があるため、人間の波動を理解し、それに見合った反応を送り返す作業を行っています。
インドの古代文献でヴェーダ聖典の一分野である「ブリハット・パラーシャラ・ホーラー・シャーストラ」には「惑星は、人間のカルマの帰結をもたらす神の現れである」と記述されています。
「ブリハット・パラーシャラ・ホーラー・シャーストラ」は、インドの宇宙観やその哲学の中でも、インド占星学のジョーティシュについて語られています。
※ヴェーダには36の分野があるといわれており、その一分野に、ジョーティシュ(光の知識、全知の知恵と呼ばれる)があります。
1.神は、カルマの法則と運命という完全な正義システムを創造しました。
2.惑星には、人間を監督する立場としてカルマの法則と運命を管理する責任を与えました。
3.この法則の下で起こる細かい出来事は、神の部下としてそれぞれの惑星に任せています。
4.そのため、神が直接的にカルマの法則や運命に干渉することはありません。
現代風に表現すれば、神は宇宙という大会社の代表取締役・社長であり、それぞれの惑星はその大会社に勤務する管理職を任されています。
こうして、誰にでも公平にカルマと運命の法則が働いているのです。
世界中の70億人が毎日のように神に祈りを捧げ、健康や仕事、お金、子宝など、たくさんの願い事を行っています。
基本的に、神がそのような願いに対して、個別に応えることはほとんどありません。
ところが、非常に稀有な場合ですが、神に対する強い献身によって自らのエゴを完全に100%手放している人であるならば、神は、その人を助けることができるように活動し始めます。
日本では、弘法大師・空海が7歳の頃(真魚・まおという)の話で次のようなエピソードがあります。
彼は、仏道に入ってこの世を救う誓いを立てようと高山に登り、断崖絶壁の頂きからこう唱えました。
「私は将来、仏の道に入って、仏の教えを広め多くの人々を迷いから救いたい。釈迦如来様、この願いが叶うならどうぞお姿を拝ませてください。一心にお祈りすれば、お姿を表し霊験をお示しくださるとのこと。もし叶わぬのならこの身を仏に供養として捧げます」
そして、手を合わして、命がけで高い崖から身を投じました。
すると不思議なことに蓮華に座った釈迦如来が現れ、大光明を放ちました。
そして、天女が舞い降り、落ちていく彼を抱きとめ、釈迦如来は真魚に「一生成仏」と宣しました。
怪我一つしなかった真魚は大変喜び、ついに仏の道を決心したのです。
カルマの法則と運命に従って、
1.欲望を手放した人間には、魂レベルの最終目的である悟りを与えます。(縦軸)
2.欲望を持つ人間に対しては、豊かさや願望実現など様々な物質的恩恵を与えます。(横軸)
1.と2.を人間が獲得できるように支援しているのが、宇宙(神)なのです。
人間にとって、「何か欲しいもの」や「こうなりたい」という人生の夢があった際に、宇宙(神)はその人の願っている事柄に関係する環境を用意するための絶大なパワーを持っています。
その用意された環境の中で、成功するかどうかは、各々の人間が持っているカルマの影響によります。
そこで、人生の学びという体験をさせて、そこから先の人生でより良い選択ができるように取り計らっています。
人生で幸運を受け取るには、善行の功徳を積み重ねていく姿勢が大切となる
神が幸運を与えるのではなく、良いカルマが幸運を創造する要素となるのです。
※良いカルマのことを善行の功徳とも呼びます。
このように創造された宇宙の仕組みの中で、人間は神に頼り切るのではなく、自らの良いカルマを信頼すべきであると神は表現したかったのです。
現実の世界でどのような家庭に生まれるか、どれくらいの容姿に恵まれるか、何歳まで生きられるか、人生でどういった経験をするかは、各々の人間の過去世からのカルマによって決定付けられます。
こうした幸運・不運は、神が決める訳ではありません。
人生という長い時間の中において、人間は、その都度、優しかったり、ケチだったりと様々な態度を取っており、色々なカルマを作っています。
そのため、人間が発振したカルマの波動の全てが、今世の人生に運命となって返ってくる訳ではありません。
カルマの波動と輪廻転生による人間の生まれ変わりのメカニズム
カルマの波動は輪廻転生していく人間を「魂」として追い続け、そのカルマの波動に合わせて生まれ変わる次の肉体を創造していきます。
一つ一つは点のように小さなカルマであったとしても、それぞれの惑星は最終的にその全てのカルマを発振した人間という「発生源」を見出します。
カルマの波動は、すぐに運命となって現れるのではなく、惑星から運命の波動に変換された後、しばらくその作用が止まったようになります。
しかし、カルマや運命の波動がなくなってしまう訳ではありません。
それは、電気のスイッチを入れてから、蛍光灯の明りがつくまで数秒間かかるのと似ています。
惑星は、宇宙全体を写し取る超高性能ハイビジョンカメラのように機能しているため、全ての人間の思考と行動を注意深く捉えることができます。
そのため、人間一人一人のどんな思考や行動も、宇宙(神)と惑星が見逃すことはありません。
たった一つの小さな針が床に落ちたとしても、その出来事は宇宙全体に知れ渡り記憶されます。
この数千年間で、地球上にある全ての木々に、烏たちが幾つの数の巣を作ったのか、そして、何個の卵を産んだのかといったデータもこの宇宙に記録・保存されています。
人間が会社で働くに当たって、明確なデータがコンピュータに保存されていなければ、思い通りの仕事を行うことができません。
全く同じように、神が社長を務める大会社の宇宙においても、この世界で起きる全ての細かいデータを記録・保存せずに、運営していくのは不可能なのです。
カルマの法則と運命の仕組みに従って、全ての人間のカルマは記録され、惑星によって運命の波動が送り返されてきます。
惑星は、個々のカルマに関するデータに基づいて、異なった運命の波動を間違いなく各々の人間に向けて送るようにプログラムされています。
どんな場所にいても、身体内部にある7つのチャクラが、送受信機を内蔵しているチップのように働いています。
こうして、人間は、惑星と綿密につながり、カルマの法則と運命の仕組みに従っているのです。